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自民大敗: グローバリゼーションと市場原理は、何を切り捨てたか、そして「わかって欲しいこと」

自民党が歴史的な大敗をした。1955年以来、日本は初めて本格的に変わるかもしれない。 21世紀は20世紀の延長にない、国民は何かを悟っているようだ。むしろ、わかっていないのは日本のエリート、リーダ達かも知れない。

近年推進された改革とは、実質的には「日本のアメリカ化」であった。 アメリカ追従の竹中平蔵氏がそれを推進したが、日本的な固陋、既得権益などを破壊した功績はあった反面、日本の伝統、良い所を根こそぎにした。 陽のあたる「一つの国民」のための政策であった。だがこの物質至上の拝金主義によって失ったものは大きい、それは日本の心であり、志である。

アメリカ主導のグローバリゼーション、市場原理とは、新古典派資本主義、ネオクラシックエコノミクスとは、結局のところ「強者必勝」の「勝者が全てを取る」強者のための仕組みであった。 アメリカが、国際的大企業が、そして権力サイドが更に得をする戦略だった。それは今や世界中でその矛盾、綻びを露呈しつつある。
その結果として「格差」は至るところに拡大した。 これはむしろ当然のこと、トリクルダウンはやはり言い訳でしかなかった。 経済は回復したが、それは誰かの犠牲によった。切り捨てられたのは地方であり、庶民、中小企業であり、そして社会的弱者であった

初めて日本が動いた。 切り捨てられてきた、陽の当らない「もう一つの国民」が反乱した。だが、「陽の当る国民」も「もう一つの国民」も、与党も野党も、「わかったつもり」の識者も、確信犯は別として、有限地球時代にどう生きるか殆どわかっていない。 国際官僚の建前論的な情報に、頼り切るからである、だが世界は本音で動いている、それが国際力学である。

そして「わかって欲しいこと」とは 「地球は有限、自然にも限りがある」石油ピークは農業ピーク、そして文明ピークということである。地域重視、分散の視点はここから生まれよう。 
by tikyuu_2006 | 2007-08-11 00:12 | これからの日本
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