新春のNHKラジオ:21世紀日本の自画像ーその3(1月3日)

新春のNHKラジオ:21世紀日本の自画像ーその3、最終回は寺島実郎氏のみの出演で、持続可能な世界とは、であった。
「鳥の目と虫の目」にたとえて、視野の広さと狭さがともに必要、から始まった。熱のこもった21世紀への論議は真面目で好感が持てた。
総じて、環境とエネルギーを理念から捉え国際性が大切という主張、だが環境問題は殆ど地球温暖化の対策技術論に終始し、エネルギーは日本のエネルギー技術を世界に売る、とくに中国にであった。ビジネスの視点でエネルギー、環境を見たといえようか。
21世紀の日本のあるべき姿を積極的に世界に主張すべきとNHKの担当、木村氏と熱っぽく論じた番組である。その基本姿勢には同感だが、科学書としては地球、自然の視点を欠くのが最後まで気になった。
何故か。それは有限地球観のない持続可能性論は理念として完結しないからである。いずれ正面から論評したいが、ここではキーワードのみを挙げておく。
先ず「石油ピーク」は「農業ピーク」そして「文明ピーク」である、次いでエネルギー技術論には科学的な評価基準が不可欠、それはEPRである
総括すると、熱力学の第二法則、エントロピーの法則をとなるが、これが科学者としての原理的コメントである。
そして最後に加える。環境問題は地球温暖化が全てではない。発電所の排気ガスの二酸化炭素を抽出して中東に運び、油田の生産増に使う技術などは、EPRを最初から考えるべきである、自然エネルギー関連技術も例外ではない。
環境、エネルギー技術がこれからの日本のビジネスチャンスとの主張には、一言せねばなるまい。評価の仕方、理念を本気で考えること。
石油ショック以来、何十年間、日本で鳴り物入りで推進されたエネルギー国家プロジェクトの殆んどは、高エネルギー型で自然と非調和的であった。ゆえに実用に供されたものは、殆んどない。
しかも莫大な税投入にも拘らず反省もなく、ひっそりと退場したのである。メディアには決して報道されない。そして担当者が代替わりし、ほとぼりが冷めれば再び指導者達は表舞台に復帰する。
日本の審議会のことである。
寺島氏も評価をしっかりと言っていた。大賛成だが、アメリカのあるシンクタンクを理想のように述べていた。またもやアメリカが教師、いつもの日本の識者のパターンであった。しかし世界の資源を浪費するアメリカはもう手本にならない。理念、哲学をしっかりしないと日本は同じ過ちを繰り返す。
先に大晦日NHKーBS2についてのコメントでも触れた、「日本はなぜ敗れるのか:山本七平」にある敗因21カ条の第10とは、「反省力なき事」である。
旧日本軍のことである。
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by tikyuu_2006 | 2007-01-03 23:45 | ご存知ですか?
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