リニア新幹線の問題点 Ichizo Aoki 総合知学会会員
http://www.asahi-net.or.jp/~ 有人走行鉄道で世界最高速度である603km/hを記録したリニア新幹線。2027年の東京~名古屋間の開業に向け建設中。南アルプス貫通のCルートの工事費を5兆1000億円。このうち3兆円は「据置期間30年」「返済10年」「年利0.6%」「無担保」という通常ならあり得ない好条件で借りている。これすべて安倍政権の特別取り計らいとのこと。 車両メーカーとしては日本車両製造とMHIが試験車の開発をしたが、MHIは価格が折り合わず降りた。日立も降りる可能性あり。超電磁石と地上に設置する電磁石コイルは東芝。 トンネルは土建会社。ただし談合事件発生。 経済的な危惧 電力消費量が新幹線の3倍もある。 各駅停車のリニアは1時間に1本程度の予定なので新幹線から乗り替えるメリットはない。また途中駅がある神奈川、山梨、長野にとってはたいして影響なく、地方経済活性化の切り札にならないため利用者はいない。 日本の人口はどんどん減っていくのに、リニア新幹線は東海道新幹線と減っていくパイを食べ合う。そもそも事業として採算がとれる可能性が極めて低い。そして両方共経営するのはJR東海なのだ。今は優良企業のJR東海だが、分不相応なリニアの工事で莫大な借金を抱えることになり、リニアが開通する頃には倒産の危機になっているかもしれず、政府に自由を奪われた日本航空と同じ運命が待ち受ける。その場合のツケは国民にまわってくるのだろう。公金による救済。結局、税金で作るのと変わらないという話になる可能性は高い。 金融緩和であまった資金が投資先を探して建設投資が増え、一方で人手不足が深刻化して余計なコストがかかっている。各社でパイを分け合い、足りない人手をやりくりした方が合理的だが、法律上は談合となって、仕事は止まっている。 環境破壊 大量に発生する残土で2000m級の渓谷を埋め立ててしまう。その場所は荒川岳東方7kmの大井川上流の二軒小屋周辺の谷。 危惧される事故 赤石山地には、大規模断層の中央構造線と糸魚川-静岡構造線が南北方向に通っている。周囲を活動的な断層に囲まれ、東側が傾き上がるように上昇している大きな隆起ブロックとなっている。主稜線西側の飯田市南信濃の一等水準点は最近100年間に40cm上昇しており、主稜線の上昇速度はこれを上回っている。そのため長野県富士見町~山梨県身延町には甲府盆地側にのし上がる逆断層が発達している。逆断層はオーバーハングになるため、断層面は崩れ落ちてしまう。甲斐駒ケ岳~鳳凰三山と釜無川河床との2300mに達する高低差がこの激しい上昇を示している。 中央構造線を横断するところではトンネルからでて谷に橋を架ける構造のようだが、山の斜面に生じる崩壊で露出部分がやられてしまう。 これらの断層が動いてトンネルが崩壊し使えなくなると復旧は困難で廃線となる宿命。 制御不能での追突事故 地震時の脱線(10cmの浮上は十分か?) 北陸トンネルの列車火災のような火災はトンネルの中ので途中下車もできないため手の打ちようが無い 停電のバックアップ 超電導磁石の偶発(または強制)のクエンチ現象が発生すると、大量のヘリウムガスが磁石から放出され、トンネル換気システムが同時に止まっていなかったとしても、乗客が窒息死する可能性がある 高深度のトンネル内に立ち往生した列車の救援にはどれだけの時間が掛かるか、どれだけの酸素が必要になるか 一列車が止まるということは、全列車が止まるということで、故障列車以外の全ての列車が駅に停車できるとは限らない 以上 ------------------------------------------------------------------------------------------------------ --------------------------------------------------------------------------------------------------------
by tikyuu_2006
| 2018-03-07 10:38
| 日本列島に生きる
|
記事ランキング
カテゴリ
全体 新しい文明の構想 自然と共存、分散型社会 これからの日本 もったいない学会 私の文、HP 日本のPLAN-B ご存知ですか? エネルギー、環境 資源は質がすべて 石油ピークとは 日本列島に生きる 未分類 画像一覧
検索
以前の記事
2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 03月 2016年 12月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 06月 2009年 04月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 05月 2006年 04月 その他のジャンル
|
ファン申請 |
||