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閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 水野 和夫著

閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 (集英社新書)– 2017/5/17 水野 和夫

先ずアマゾンからの引用、
人類史上、もっとも深刻な危機! それを乗り越える道とは?
資本主義の終焉で、世界経済の「常識」が逆転した。限界をこえて経済成長を追求すれば、企業は巨大な損失を被り、国家は秩序を失う時代になったのだ。この危機を乗り越え、生き残るのは、「閉じた経済圏」を確立した「帝国」だけである。

「長い21世紀」という500年ぶりの大転換期に始まる、新しい「帝国」システム。そのもとで、米英・欧州・中露の経済はどう変わるのか? 日本を救い出す方策とは何か?

ベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』(週刊ダイヤモンド・ベスト経済書1位)で、高い評価を受けたエコノミストが描く、瞠目の近未来図!

目次◆
◎「閉じていく」時代にむけて
1.「国民国家」では乗り越えられない「歴史の危機」
2. 例外状況の日常化と近代の逆説
3. 生き残るのは「閉じた帝国」
4. ゼロ金利国・日独の分岐点と中国の帝国化
5.「無限空間」の消滅がもたらす「新中世」
6.日本の決断―近代システムとゆっくり手を切るために
◎茶番劇を終わらせろ

◆主なトピック◆
・世界的超低金利現象が、社会秩序を根底からひっくり返す!
・東芝とフォルクスワーゲンが示す「逆説の経済」とは何か?
・「無限」空間の消滅がもたらす「国家と国民の離婚」
・世界史は陸と海のたたかい―EU「有限」帝国vs.アメリカ「無限」帝国
・21世紀に中華帝国はよみがえるのか?
間近に迫る「エネルギーの崖」とグローバリゼーションの限界
・「閉じる経済圏」確立が最重要である理由
・近代の終わりの扉を開けたゼロ金利国・日本とドイツ
・「新中世」到来で、生き抜くための経済システムとは?

◆著者略歴◆
水野和夫(みずの かずお) 1953年、愛知県生まれ。法政大学教授(現代日本経済論)。博士(経済学)。埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了。三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストを経て、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)、内閣官房内閣審議官(国家戦略室)などを歴任。主な著作にベストセラー『資本主義の終焉と歴史の危機』(集英社新書) 、『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』(日本経済新聞出版社)など。
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そして私の読後感です、
エネルギー収支比(EROEI=EPR)を理解したエコノミストの著、その主張は「地球は有限、資源は質が全て」の年来の私の理念、思想と基本的に相似する。

先ず「エネルギーの崖」、その達見・未来観、だが悲観的な人類文明の姿をご覧下さい。
「perfect storm」 energy、finance and the end of growth
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ここで原子力の意味です、図のNuclearとあるエネルギー収支比には、原発事故による破壊、被害、廃炉費用、何万年にわたる最終的な使用済み核燃料の処置、保全など、膨大な国民的な費用は含まれていない。
そして放射能汚染の被害、健康問題など、人類永遠の負担も入っていない。勿論、様々な環境被害、除染負担も配慮されない。
日本には山林が7割もある、その除染は不可能、葉が落ち木が枯れる、それは必ず低地へ移動、川へ湖に沈澱、そして次第に海へ。その地球規模の環境被害、何万年も消えはしない。

このような自然にとって根源的な異物、怖ろしきものは殆ど無限、それは未来への膨大な負の贈り物なのだ。つまり現代人は未来世代から巨大な略奪をして、今生きている。
最後に当たり前のことを付け加える、人間もその自然の一部、命はその恵みで生かされている、勿論全ての動植物も。


終章の「ポスト近代」の理念は「より近く、よりゆっくり、より寛容に」、3つのキーワード、近代システムは科学革命がもたらした均質で無限の時間・空間を前提に成立した「より遠く、より早く、より合理的に」の3点に集約できるが、それを後ろ向きにということ。

そして最後に私の意見を述べておきます。
経済成長至上主義への原理原則的な反論と思います。「地球は有限、資源は質が全て」、私の年来の思想にも一致、「エネルギーの崖」という言葉も理解されている、嬉しく思います。

だが、世の主流のエコノミストは、政権も含めてそうではない。むしろこれからと思っています。そこで付言します、
ロール・ヌアラ、フランス女性ジャーナリスト「放射性廃棄物-原子力の悪夢」は必見、フランスの核廃棄物がシベリアに運ばれている、そのyoutubeも、
https://youtu.be/gVmd-47SsKE

そして
2011/05/21 に公開
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/556.html
解説者 : 室山哲也
・・・原子力発電所の建設が世界各地で進むなか、"核のゴミ"といわれる放射性廃棄物の処理は、どれほど進展してきたのだろうか。フランスの取材クルーが科学者らとともに、フランス、アメリカ、ロシアの原発や再処理施設を訪問。核廃棄物の行方や人体への影響など、世界の核のゴミを巡る現実を明らかにしていく。
~2009年フランス、Arte France/Bonne・Pioche制作~

以上、2017年7月30日了
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by tikyuu_2006 | 2017-07-17 08:49 | 新しい文明の構想
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