高浜原発再稼働の危険

関西地方のみならず日本崩壊の道、高浜原発再稼働
下記は元滋賀県知事、嘉田さん(もったいない学会・評議員)による長文のFB投稿(2016年1月)です。

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高浜原発3号機再稼働後、本日の琵琶湖。蓬莱山・堂満岳・釈迦岳、聖なる名を負う比良山系の向こう、直線距離で40キロに立地。比良山麓のびわこ成蹊スポーツ大学そして湖畔のわが家の前に広がる琵琶湖に心があり声があったら、どう発話するでしょうか?!2016年1月30日。(いつもながら長いです)。

「命の湖ないがしろに」「負担先送り」「県民憤り」「事故の不安拭えず」。京都新聞は琵琶湖漁師の戸田直弘さん、「蒼いびわ湖」の村上悟代表、「巨木と水源の郷を守る会」の青木繁さん、三人の談話を掲載。

福島から避難移住の大津市の青田恵子さん、高島市の青山和憲さんたちは、福島の教訓を忘れた現代人への警鐘をならす。「破滅と知りつつ破滅に向かっていく現代人が切ない」と言葉をふりしぼる。

中日新聞では、三日月知事も全国47都道府県知事の中でただひとり、「再稼働を容認できる環境にはない」ときっぱり公言。なぜなら「命の水源である琵琶湖と、その集水域である山林を預かる滋賀県としては・・・実効性のある多重防護体制が必要」「使用済み核燃料の処理や廃炉対策」が未整備で原子力政策の根本議論ができていないから、という理由。もっともです。

昨年10月3日にびわスポ大学で開催した日本環境会議の会合をまとめた『環境と公害』(45巻3号)も本日届いた。「なぜ“卒原発”を滋賀県から提唱したのか?-“被害地元”知事の責任と苦悩―」として、3.11以降、滋賀県知事として真剣に向き合ってきた原発問題や滋賀県独自の拡散シミュレーションに基づいた避難体制づくりなどについて私自身詳しく記しました。

4年間、必死で丁寧に多重防護の仕組みをつくろうとしましたが、県職員とともに頑張れば頑張るほど、穴だらけの避難体制が見えてきました。県民の命や環境を守ることに国や事業者は当事者意識を欠いており無責任なこともわかりました。そして今、はたと気付いたのは、人間はどうにかして逃げられても、琵琶湖そのものは逃げられない。この地理的運命をどう受け止めるのか。

関西経済界は、関西電力への遠慮からかまた目先の電力料金の値下げを期待してか、原発再稼働の賛成意見が圧倒的に多い。でも本当に関西経済の未来への持続性、いわば「孫子安心社会づくり」を考えるなら、原発に代わる電源システムを経済産業界として確立する方が真の経済人としての企業家的判断ではないだろうか。

日本電産の永守重信社長は「原発削減につながる低消費電力の製品開発に力をいれる」といい、京セラの稲盛和夫名誉会長は使用済み核燃料の処理方法など「結論がでないまま再稼働するのは非常におかしい」と明言。

関西1450万人の命と産業の水源・琵琶湖へのリスクを最小化する方がよほど経済的、また社会的正義にかなっております。「電力は産業の米」と言うなら「水は産業の命」ではないでしょうか。

滋賀県民の長年の努力で維持してきた水質・水量・生態系に甘え、もともと自然水として存在していた水資源に対して水源料金を払う制度がほとんどない日本の水システムに甘えて、水の価値に目をむけず、目先の電力料金しか目がいかない。

もし水そのものに料金を課したら、そして上流部の住民や行政の社会的努力に金銭評価をいれるなら、もっともっと企業家は水の価値を尊重するのでしょう。そんな思いが募ってきます。

産業の命である水の価値をないがしろにして、目先の電力料金にしか目がいかないような視野の狭い、未来破壊的な経営者が生みだす企業の製品やサービスは私たち生活者の側から、遠慮しようではありませんか。

この4月1日からいよいよ家庭用電力も自由化されます。企業経営者に原発再稼働への意見をきいて、そのリストづくりをして、不買運動などにもりあげる、生活者側の意思も示そうではありませんか!

賛同する方がおられたら、共にうごきだしませんか。孫子安心社会づくりに責任をもつ生活者の怒りを社会に発進していきましょう!
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そして私のTW(ネットつぶやき)です
世界の危険地帯、その第4位、「大阪、神戸、京都のゾーン」にある高浜原発、しかもMOX燃料使用、それを再稼働した日本。政府、財界、専門家、学者達、一体何を考えてるのか。経済優先と言うが、国が滅んだら何も残らないのだ。
ここで、東京・横浜は危険度、ダントツのトップなのです。
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# by tikyuu_2006 | 2016-02-02 16:00 | エネルギー、環境

ダーウィンの「ミミズの研究」

 フクシマの悲劇は津波だけではない、太古より繰り返された地震と津浪の災害を忘れた人間、技術者の暴慢さがある。科学技術者はその原点に戻る必要がある、もっと謙虚に自然と向き合う必要がある。
 だが日本人はフクシマから学ばなかった。九州電力の川内原発再開、そして関西電力の高浜原発、これはプルサーマルである。更に危ない、しかもプルトニウムを燃やすMOX燃料は日本では作れない、使用済み燃料の再処理も出来ないという。

 そこで、言葉の森長文作成委員会より、ダーウィンの自然と対峙する姿勢を引用する。

 『種の起源』の著者チャールズ・ダーウィンがミミズの研究を始めたのは、二十八歳のときでした。それ以来、ダーウィンは四十年以上もミミズの観察を続けました。ダーウィンが最初に目をつけたのは牧草地です。最初はでこぼこで石ころだらけだったはずの牧草地の土が細かくしっとりとした土になり、地面が平らになっていくのは、ミミズが土を食べて、土のフンをするからではないかと考えたのです。つまり、ミミズが長い年月をかけて、土を耕しているのではないかと思いついたのです。
 ダーウィンは、十年ほど前に土をよくするために石灰をまいたという牧草地に行ってみました。すると、石灰は、地表から七・五センチぐらいのところに埋まっていました。ダーウィンはミミズが石灰の上にフンをして、十年の間にこれだけ埋めてしまったに違いないと考えました。しかし、もしかしたら、その十年の間に、誰かが土をまいたのかもしれません。ほかの動物や風が土を運んできたということも考えられます。そこで、ダーウィンは、これがミミズの仕事だったということを自分の目で確かめようと決意しました。
 ある年の冬、三十三歳のダーウィンは、自宅の裏に広がる牧草地に石灰岩の破片をばらまきました。この場所なら毎日観察することができます。しかし、石灰岩の破片が埋まって見えなくなるまでに数年、ミミズが耕す土の量をほぼ正確に計算できるようになるまでに数十年かかります。ダーウィンは、来る日も来る日も牧草地をながめながら、この気の遠くなるような年月を待ち続けました。
 もちろん、この間、ダーウィンはただ待っていただけではありません。ミミズにガラスやれんがのかけらを食べさせたらどうなるか、地面の下に何匹くらいミミズがいるか、ミミズのフンはどのように移動するのかなど、ミミズに関するさまざまな実験を行いました。まさにミミズづけの数十年間だったのです。ミミズのフンの研究ばかりしているダーウィンに、もう青年になっていた子供た∵ちは憤慨しました。それでも、ダーウィンは実験を続けました。
 最初に石灰岩の破片をまいてから二十九年たち、ダーウィンは六十二歳になっていました。その年の十一月、ついに牧草地を掘る日がやってきました。ダーウィンは、牧草地にざくっとスコップをさしこみます。土を持ち上げると、白いものが見えます。それは、言うまでもなく、二十九年前に牧草地にばらまいた石灰でした。深さ五十センチほどの穴を掘ると、周囲の土の壁に一筋石灰の層が見えます。石灰は、地表から十七・五センチぐらいのところに埋まっていました。二十九年間で十七・五センチということは、毎年約六ミリずつ埋められていたことになります。これは、もちろんミミズのはたらきによるものです。
 ダーウィンは、この研究を三百ページをこえる一冊の本にまとめ上げました。進化論の提唱者として有名なダーウィンですが、その一方でミミズのような小さな生き物の研究にも生涯をささげたのです。みんなが見向きもしないような小さな生き物に注目し、その生態を明らかにしたダーウィン。そのダーウィンが亡くなったのは、ミミズの本を書き上げてから半年後のことでした。

如何であろうか、現代の科学者と全く違う、だからあの「種の起源」が生まれたのであろう。
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# by tikyuu_2006 | 2016-01-31 16:28 | 新しい文明の構想

エントロピー・経済学

もう一つの「第3の経済学」(2005-2)
 21世紀に相応しい、有限資源観に立つ新しい経済学が必要なのです。今主流の経済学が「地球の有限性」を考慮しない、限界を認めないからです。歴史的には百年以上も前、イギリスに石炭資源の「限界」を意識した「もう一つの経済学」が誕生していました。1865年イギリスの経済学者W.S.ジェボンズ(1835?1882)の「石炭問題」です。この書はイギリスは産業革命の進展と共に、採炭深度が深くなり、19世紀末には石炭が枯渇するのでは、との懸念から書かれたものです。

 今の石油のように、当時は石炭は最も大切なエネルギー資源でした。それまでの主流の「2つの経済学」、つまり資本主義経済学とマルクス経済学は、それぞれ全く立場が全く違うにも拘わらず、地球資源の有限性を全く視野に入れませんでした。ジェボンズの経済学と、その流れを今も汲む経済学を「第3の経済学」、あるいは「もう一つの経済学」と呼ぶのは、このような理由からです。しかし、この先駆的な発想も、その後の豊富な石油時代の到来と共に忘れられたのです。 
 
 そして1972年、第1次石油危機が訪れ、改めて地球資源、特に石油の有限性が問題となりました。難解なニコラス・ジョージェスク=レーゲンによる「エントロピー法則と経済過程」が世に出たのも1971年のことです。その基本理念は「人間活動は常にエントロピーを増大させる」、「そのプロセスは非可逆的」というものでした。
 下記がその思想の要であって、2行、3行目がそれぞれ熱力学の第1法則、第2法則に相当します。特に第2法則「エントロピーは常に増大する」は、自然科学上の最も根源的な原理で、これによると「人は自然の悠久なエントロピー増大過程にある、小さな陽炎のような存在」と言うことになります。

「経済のプロセスはエントロピー的である」: 
それは物質、エネルギーの生産も消費もしない、
ただ低エントロピーを、高エントロピーに変換するのみである。
(ニコラス・ジョージェスク=レーゲン)
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# by tikyuu_2006 | 2015-12-23 19:00 | 新しい文明の構想

エントロピーの法則と文明

エントロピーの法則を理解すると、経済学の意味、科学技術、そして文明の未来そのものが見えてくる
そのための「世界の名著」を紹介する,

1)[Entropy- A New World View] by Jeremy Rifkin 1980
この日本語訳は、
  「エントロピーの法則」 21世紀文明観の基礎 ジェレミー・リフキン 竹内均訳 1982 祥伝社
著名な地球物理学者、竹内先生は「訳者まえがき」において、
 現代物理学が絶対的な真理として認めているのは、この法則だけだという点である。意外と思われる方もおられるかもしれないが、その他のものは、たとえば、アインシュタインの相対性理論にしても、あくまで仮説であり、将来、この理論を包括する原理が発見されることが、すでに予測されている。つまりエントロピーの法則以外の物理法則は、すべて”暫定定理”と呼ぶべきものにすぎないのである。 そして、この法則が私たちに突きつけるのは、人類の利用可能なエネルギーの総量は有限である、という冷厳な事実であり、それと同時に、進歩とか、スピードとか、効率とかを最優先するニュートン以来の合理的世界観の限界をしめすことにほかならない、とのべられる。

 序でながら、このエントロピーの法則、熱力学の第二法則とは経験則、数学などで証明されることではない。例えば、コップに赤インクえを一滴落とせば自然に広がり拡散、薄くなる。 これがエントロピーの法則であり、エントロピーが増加したという。
 この逆は自然には起こらないが、化学的な処理をして、元の赤いインクに戻すことは出来るが、それには必ずエネルギーが必要である。 つまりこの「一方向性は絶対」なのである、宇宙がその創造以来一貫して膨張している、一部で集中が起こっているとすれば、必ずどこかで、それを保証するように拡散しているのである。言い換えると、エントロピーの低下は必ず増加を伴う、全体としては増大する。

これが「質と量の問題」に重要な理念を与える、「資源は質が全て」である、良質の石油の代替えとして、メタンハイドレート、海洋温度差発電などが見込み薄であることの原理原則的理由である。

2)[The Entropy Law and the Economic Process] by Nicholas Georgescu-Roegen 1981 Harvard University Press
日本訳はない。このニコラス・ジョージェスク=レーゲン著は、「第三の経済学」と言われ、その理念は
「経済のプロセスはエントロピー的である: それは物質、エネルギーの生産も消費もしない、 ただ低エントロピーを、高エントロピーに変換するのみである」となる。

3)「The Second Law] by P.W. Atkins: Scientific American Library 1984
この日本語訳は、
  「エントロピーと秩序」ー熱力学第二法則への招待  米沢富美子/森弘之訳、1992 日経サイエンス社。
 本著は数式を一切用いないで、図を多用して、その意味を詳細に語る。経験から理解できることを、詳しく説明する。本質を理解するから出来る、といえよう。

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「エントロピーについての考察など」
@生命とエントロピー(wikiより引用)
 物理学者、シュレーディンガーは、エントロピーや生命現象の本質についても考察、エントロピー増大の法則が示すところによれば、物体は崩壊を経て平衡状態に至る。しかし、生物は平衡状態にはならない。そこで生物が生存することによって生じるエントロピーを、負エントロピーによって相殺することで、エントロピーの水準を一定に保持している。つまり食料からエネルギーを摂取している。
@文明社会は質の良い資源・エネルギーで維持される
「エネルギーは質が全て、量ではない」
http://localization.web.fc2.com/oil_depletion/netenergy.html
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# by tikyuu_2006 | 2015-11-10 11:07 | 新しい文明の構想

原子力と放射性廃物、その終わらない悪夢

原子力と放射性廃物について
最近、安易な楽観論が、今も喧伝されていますが、危ないのです今の日本、そのためのご参考です。

1)原発再稼働に懸命な政府だが、「原発、放射能被害とは」を理解する
先ず次の2冊をご紹介。「100年後の人々へ」小出裕章、「福島 原発と人びと」広河隆一著、それぞれ京大原子炉実験所助教、原発批判の専門家、そして中東、チェルノブイリとスリーマイル原発取材などで著名なジャーナリスト。共に新書で分かり易い。
 そしてもう一冊、「これから100年 放射能と付き合うために」菅谷昭、松本市長著、元信州大学医学部教授、甲状腺の専門家著、氏は大学を退職、チェルノブイリ原発事故の被災地で5年半、医療支援した実体験をもつ。

2)フクシマは決して楽観できない、放射能に対する闘い
まだ始まったばかり、万年単位のこと、永遠に人類は逃れられない、と悟るべきです。安易な楽観論は厳に戒めるべき、「放射性廃棄物ー原子力の悪夢」ロール・ヌアラ著、フランスの「リベラシオン」の記者、邦訳がある、は必読です。
 フランス再処理工場はロシアの再処理工場に廃物を送り出す、ロシアはそれを放置する、契約がそうなっている。並んだタンク車群は宇宙写真から見える、Google Earthだ。
 2009年、フランスARTE制作のドキュメンタリー映画のレポーターとして活躍、その記述録が彼女の著作で、海外、米、独などでの実態、そのレポートは戦慄を覚ます。
 放射能との闘いでは、人類は完敗するでしょう、その万年単位、永遠の時間スケールから見るとそうなります、安易な楽観論、原発から再処理、廃棄まで、地殻変動列島日本の「様々な安全神話」は論外です。子孫に「負の遺産」を残さない為に、「先ず脱原発」です。

3)終わらない悪夢1-7放射性廃棄物はどこへ、詳細に上記のドキュメンタリー映画
2009年、フランスARTE制作、レポーターはロール・ヌアラ、フランスの「リベラシオン」の記者。
 https://www.youtube.com/watch?v=SteP6jHO1x0

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# by tikyuu_2006 | 2015-11-03 11:28 | エネルギー、環境

メタンハイドレートは「資源」ではない

月刊「エネルギーフォーラム」:2015年9月号
多事争論:「メタンハイドレートは物になるか」8月8日稿に、National Geographic図を付記

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メタンハイドレートは「資源」ではない
 メタンガスと水が低温、高圧の状態で結びついた一種の水和物、シャーベット状に地層に分散する固体、点火すると遊離メタンが燃えるので「燃える氷」の名がある。地球に広く分布、極域の永久凍土層、深海の堆積層など、日本近海では1000m程の海底下の地層に存在する。
 メタンハイドレートは以前から海洋地質学の研究課題、だがエネルギー資源と思う人は少ない、資源としては「質」が低すぎるからである。
 下図はNational Geographic・2005年掲載の「Resource Triangle」、gas hydratesとあるのがメタンハイドレート、大量だが低質、資源でないの意味、
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 しかし日本でメタンハイドレートは資源かどうか調ようと、調査委員会が九〇年代前半に立ち上った。関係企業、地質調査機関、大学などで構成され、私は委員長を務めた。調査項目はメタンハイドレートの文献に加えて、海外への調査派遣など、アメリカ東海岸のウッズホール海洋研究所、さらに西シベリアのガス田にも訪れた。ウッズホールでは地元フロリダ沖の海底斜面が詳細に調査されており、世界各地の海底、寒冷地凍土層の知識も豊富だった。メタンガスの存在量そのものは、通常ガス田より大量なことは知られていたが、それをエネルギー資源と思う人は少なかった。

 西シベリアのメソヤハ・ガス田では通常のメタンだけでなく、メタアンハイドレートから遊離したガスも含まれていると考える研究者がいた。フリーガスと呼ばれていた。このようにハイドレートには未知のことが多かった。資源に乏しいが日本である、経済大国の責務として率先してメタンハイドレートが資源かどうか検証したらどうか、海洋掘削も含めて百億円程度の国費を投じても良いのでは、と思われた。

国家プロジェクトとしての調査研究
 私は特にフリーガスの意義を知りたかった。メタンハイドレート層下の地温が高いゾーンに、遊離ガスが豊富に存在すれば在来ガス田と同じ技術で生産可能ではと考えた。
そして実際に日本近海にボーリング調査が実施された。だが大量のフリーガス・トラップは無かった。固体の広く分散するメタンハイドレートをガス化するには昇温、減圧などにエネルギーが要る、経済性は無いと、私は考えた。
 だがボーリングを含めた調査研究は、よくある公共事業のように長年継続された。メタンハイドレート・ムラと揶揄されようになった。関係者にとっては経常的な仕事となり、海洋調査船にはそのための装備も用意された。

 私は最初だけ関与したが、その後の国家資金の投入は膨大なものだった。しかし実質的な成果は期待はずれ、生産技術も確立しなかった。 忸怩たる思いで、科学的な論点整理を以下にご披露する。

 先ず通常のガス田との違いから説明する。ガス田も油田も基本的に同じ、馬の背のような盛り上がった「背斜構造」貯留層の上部のトラップである。そこに井戸を掘れば自噴する。そのトラップは断層封鎖でも良い。そして油ガス田の貯留層上位からガス、油、水と比重によって分級、濃集される。貯留層の圧力が自噴を促す。そのポテンシャツが低下すれば下部に水を圧入するなどする。
 この仕組みが固体のメタンハイドレートにはない。故にガス化の昇温、減圧などにエネルギーが必要となる。

「地球は有限、資源は質が全て」、エネルギー収支比が決め手
 人は自然の恵みで生かされている。だが地球は有限、「質」の良い資源には限りがある。この基本を理解しない人が多く、海水には有用資源が豊富、海水ウランと原子力の専門家も言う。海洋温度差発電も同様、膨大なエネルギーが要る。

 私は「資源は質が全て」と繰り返し述べている。だが多勢に無勢、一向に改善されない。そこで教科書的な話をする。エネルギーの「質」の評価にはEPR(Energy Profit Ratio)、「エネルギー収支比」がある。原理は単純、「入出力エネルギーの比」、つまりエネルギーコストである。その比は1.0以上が絶対条件、一般に文明維持には10以上が必要とされる。

 以前、カナダ永久凍土で遊離したガスをタンクに溜め、油井上で燃焼する動画がつくられた。連続生産に成功とNHKが大きく報道、そしてメタンハイドレートは「資源」となった。日本近海でも同様だが、投入エネルギー・EPRついては語られない。神話はこのようにして作られる。

「エントロピーの法則」を理解すると本質が見える
 「質」の評価は金属資源でも重要だが、近年日本では海洋資源大国と楽観論が広がる。心配している。紙面の都合で詳述しないが日本は根本的な国家戦略を改革すべき、それにはエントロピーの法則を理解するのがよい。
 膨張する宇宙、その一方向性は絶対、物理学でエントロピーの増大という。難しいようだが、これは経験則、その本質を理解すると、文明も含め全てが分かってくる。

 結論だが、分散するメタンハイドレートの濃集とは「エントロピーを減らす」こと、それにエネルギーが必要なのだ。そして最後の一言、「技術でエネルギーは創れない」。
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そしてご参考、http://oilpeak.exblog.jp/20216160
尚、この記事のもう一人の著者、松本良さん、明治大学特任教授は私が委員長を務めた調査委員会のメンバーでした。











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# by tikyuu_2006 | 2015-08-24 01:35 | エネルギー、環境

地球は有限、資源は質が全て

先ずご覧を、私の総合的HP、
http://www1.kamakuranet.ne.jp/oilpeak/
そしてフクシマの現実を
海外メディアから、「Japan: Drone captures TONNES of nuclear waste being stored at Fukushima」
https://www.youtube.com/watch?v=5ZI9xrqTByY&list=PLeIzHhBSrVIaPyBxNdS12elFx_BfB1snU&index=42
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日本は資源大国か?
最近、シェールオイル、メタンハイドレート、レアアース、尖閣列島周辺には中東並の石油埋蔵量などと。それを喧伝する政府機関であるJOGMECのエコノミスト、東大の先生方など。本当にそうなら嬉しいが、大事なことを理解しない、それは「資源は質が全て」、そしてEPR=EROI、エネルギー収支比です

EPR、EROIとは
インディアンが食料エネルギーとしてのウサギを捕ろうとしています、その追跡エネルギーがウサギのそれを上回ると生きていけません。つまりエネルギー収支比が1.0が最低の生存限界、これをラビットリミットという、もし家族が4人、妻、子供2人ではEPRは4.0必要、文明を支えるには、せめて10、10倍は必要となります。EPR(Energy Profit Ratio)はEROI(Energy Return on Investment)とも言います。
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(図、http://www.holon.se/folke/kurs/logexp/rabbit.shtml

エネルギーは質が全て、それをEROI=EPRで見ると、下図のように10くらいから急速に減退、崖のようになる、
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(図:ASPO/USA, David Murphy 2009)
http://www1.kamakuranet.ne.jp/oilpeak/oil_depletion/netenergy.html

シェールガス・オイルについて、
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上図はアメリカのシェールガス・オイルの分布である。

下図:その一つカナダ国境のBakkenでは、水圧破砕した生産井は最初の2年間ほどで80%も生産が減退している。そのため一般にシェール開発現場では、次々にボーリングする必要がある(図左)。図右には、歴史的な油ガス田のEROIが示されている。1930年頃、100:1だったものが、次第に減少している。下に示されるシェールオイル、オイルサンドのEROI値の低さ、資源としての質の悪さに着目すべきある。しかも環境汚染、被害を伴うことが多い。
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次の関連記事などご参考に、
@シェールガス開発と環境汚染、水道の蛇口が燃える
http://oilpeak.exblog.jp/13711341/
@メタハイで日本のガス100年分まかなえるって本当?
http://www.shiftm.jp/show_blog_item/161
@尖閣諸島周辺海域の石油埋蔵量について:科学・技術の国らしく正しく知ろう
http://www.shiftm.jp/show_blog_item/51
@エネルギーの品質とエントロピー
http://www.shiftm.jp/show_blog_item/128
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# by tikyuu_2006 | 2015-07-17 16:30 | エネルギー、環境

バーゼル条約とは

バーゼル条約とは核廃棄物など、有害な廃棄物を国境を越え移動しない約束
 鎌田慧著、「六ヶ所村の記録」ー核燃料サイクル基地の素顔」から引用、(岩波文庫2011年11月版、あとがきp338)
・・・米国と日本が、核廃棄物の最終処分場として狙っていたモンゴルは、受け入れを拒否する大統領令で外国政府との交渉を禁じ、米日政府と交渉していた大使を更迭した。カネで国を売ら無い方針を明確にしたのだ。 
 これにたいして、青森県と六ヶ所村は、高レベルばかりか、「低レベル」との名目で、放射能まみれの廃棄物をドラム缶に換算して1000万本も受け入れ、村内の施設に埋設させる。村を核の掃きだめにする計画を立てたものは、呪われるべきだ。ただカネのためにだけ受け入れた。歴代の青森県知事と村長も同罪である。・・・・・・

 そして外務省の下記も、
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/basel.html
背景
 (1)有害な廃棄物の国境を越える移動は1970年代から欧米諸国を中心にしばしば行われてきた。1980年代に入り,ヨーロッパの先進国からの廃棄物がアフリカの開発途上国に放置されて環境汚染が生じるなどの問題が発生し,何等の事前の連絡・協議なしに有害廃棄物の国境を越えた移動が行われ,最終的な責任の所在も不明確であるという問題が顕在化した。
 (2)これを受けて,OECD及び国連環境計画(UNEP)で検討が行われた後,1989年3月,スイスのバーゼルにおいて,一定の有害廃棄物の国境を越える移動等の規制について国際的な枠組み及び手続等を規定した「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」が作成された(1992年5月5日効力発生。2015年5月現在,締約国数は181か国,EU及びパレスチナ)。
 (3)我が国は,リサイクル可能な廃棄物を資源として輸出入しており,条約の手続に従った貿易を行うことが地球規模の環境問題への積極的な国際貢献となるとの判断の下,1993年9月17日に同条約への加入書を寄託し,同条約は,同年12月16日に我が国について効力を生じた。
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# by tikyuu_2006 | 2015-07-13 10:36 | エネルギー、環境

政治家とメディア、その関係とは。

以下は、2015年7月1日孫崎享氏による見解です、
「孫崎享のつぶやき」

http://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar822546

米国は。ジャーナリストが政府等の饗応をうけることに厳しい。30ドルを超える食事にはまず参加しない。
 しかし、日本では新聞、テレビの上層部が何の躊躇もなく、高級レストランの食事に参加する。それは極めて危険な現象である。それを見事に示してくれたのが毎日新聞の山田孝男氏である。

まず首相動静を見てみたい。
24日夜: 7時19分、東京・銀座の日本料理店「銀座あさみ」。朝日新聞の曽我豪編集委員、毎日新聞の山田孝男特別編集委員、読売新聞の小田尚論説主幹、日本経済新聞の石川一郎専務、NHKの島田敏男解説副委員長、日本テレビの粕谷賢之メディア戦略局長、時事通信の田崎史郎解説委員と食事。9時51分、東京・富ケ谷の自宅。

そして食事の5日後、毎日新聞の山田孝男氏の論評である。
 今、集団的自衛権でそれが憲法で容認されるかという論を行っている。それを見事に別の方向に誘導しようとしている。公平を期すため、まず全文を紹介したい。
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風知草:どんな国になるのか=山田孝男:毎日新聞 2015年06月29日 東京朝刊
 安保論戦は関連法案を通すか、つぶすかの一点に傾き、日本の平和を守るために何をすべきかという総合的な討論はない。
 この偏りは、国防リアリズムの極致・スイスと比べるとよく分かる。
 スイスは中立国だから同盟国がない。集団的自衛権もない。国連決議に縛られて紛争にかかわることを嫌い、2002年まで国連に加盟しなかった。
 以前の「絶対的中立」から国連に入って「制限的中立」へ転換したが、実態は武装中立である。
 中立を守るために国民皆兵制を採り、20歳以上の男子に兵役義務がある。初年兵学校で受け取った小銃は自宅で保管する。
 初任訓練後も30歳までは毎年、一定期間の訓練が義務。理由なく忌避すれば公民権停止である。
 まだある。国境の道路には戦車の侵入を阻む甲鉄板が埋め込まれ、橋脚には爆薬を差し込む溝。
 家庭用核シェルターの設置も義務づけられ、普及率100%。この政策の背景には、原爆投下後、放射能が弱まる2週間をシェルターで過ごせば被害を最小に食い止められるという考え方があるという。
 有事に備え、収穫した小麦の半年間の備蓄を義務づける法律もある。
 これらの政策が独裁者の号令ではなく、直接民主主義の討論、投票によって採用されているところにスイスの面目がある。
 ひるがえって日本。
 中国海空軍の急速な発展により、海という天然の障壁が事実上、取り払われた今、日米安保強化、集団的自衛権で対抗するという提案は、純粋に軍事的な選択肢としてはそれなりに理屈が通っている。
 もちろん、この提案にはさまざまな問題が伏在しているが、反対派の批判には国防全体を見渡す総合性がない。政府の情勢認識は認めつつ、矛盾を突くが、では、どう国を守るかという具体的構想はない。
 反対派のこの無責任、無計画を見透かした政府・与党は「言うだけ言わせておけ」と割り切っている。法案の「7月中旬、衆院通過」は公然の秘密。反対派はもっぱら「法案をつぶせ」と連呼している。
 すると、毒舌の作家と自民党国会議員が「マスコミつぶせ」と反撃、新しい戦線を形成したというのが先週までの流れだ。
 スイスのリアリズムとかけ離れた日本の国防論議の底には、世界3位の経済大国でありながら、米国に守られて栄えるという、他の経済大国には見られぬ歴史的特異性がある。
 経済大国は元来、平和的存在とは言えない。他の大国と対立、競争し、しばしば弱小国を圧迫する加害者的な存在である。
 日本が経済大国であるということ自体、異郷で日本が紛争に巻き込まれるかもしれぬ−−などという悠長な状況ではなく、通商、貿易、観光など、日本人の日常活動自体が不断に国際紛争の火種をかき立てていると見るべきだろう。
 法案さえ葬れば平和とも思えぬゆえんである。
 経済大国の防衛ラインを縮めるには経済の水準を下げればいい。経済の専門家は「わずかな縮小でも破壊的、狂気の沙汰」と取り合わぬが、環境重視派は「経済発展継続なら破滅」と警告している。
 日本はこのジレンマをわきまえ、国際平和と節度ある豊かさを探っていく。そういう国家戦略、世界構想が描けていない。攻守ともに描いてほしい。=毎週月曜日に掲載
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そして孫崎享氏の意見
 この論がリベラル的様相を持つと言われる毎日新聞に掲載されていることが、まず、驚きである。
 今集団的自衛権が論じられている。
 それは米国戦略のために自衛隊を利用しようとするものである。
 近時の米国軍事展開を見れば、イラク戦争、アフガニスタン戦争、リビアへの武力行使、シリアへの武力行使等、地域や世界の安定に全く貢献していない。それを憲法違反を行いながら実施しようとする政府の対応が問われているのである。何故この論が緊急性を要するかと言えば、まさに政府が集団的自衛権関連法案を通そうとしているからである。
 中国の軍事力は確かに強化されてきている。
 これをどのように評価するかは極めて重要である。
 その際、たとえば米国においてどのような議論が行われているか。
 最も信頼に足る文献の一つに国防省が議会に詠出する『中国の軍事力』がある。
 たとえば2012年版は次の構成を行っている。
 1.中国の軍事力の増強は著しい、
 2.しかし、この軍事力を行使し、世界の秩序に挑戦する動きはないとみられる、
 3・中国にとって経済発展が何よりも重要で、その際、国際協調を必要とする
 4、ただし、国境問題がからむと、国民の意識が強くなり、ここでの武力行使の可能性がある。

 山田孝男氏の論調は明日にでも中国が日本本土を軍事的に攻撃するかの印象を与える論を展開しているが、それはない。軍事専門家に問われればよい。彼の論は軍事リアリストの論ととても言えない。単に中国の脅威を煽り、それでもって集団的自衛権を容認させようとするデマゴーグ的論である。
 ついで、尖閣問題がある。これは軍事衝突の可能性をはらんでいる。しかしこの問題は尖閣諸島の棚上げ合意を守れば対立はない。
 中国の軍事力が日本にどのような害を与えるかの問題は、日本独自の軍事力をどうするかや日米間ぽ条約の問題であり、これが今危機に瀕しているとか、将来対応できないという話はない。
 残念ながら山田孝男氏の論は、集団的自衛権の是非をめぐる緊迫した時期における焦点ずらしととられても仕方がない。
 それを、首相との食事の5日後、毎日新聞に掲載した軽率は批判されてしかるべきである。
 官邸側はほくそえんでいるだろう。
 {ほらみたことか。日本のジャーナリストってちょろいよ、夕食食わせてやれば、我々に都合のいい記事を書いてくれるのだから}
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# by tikyuu_2006 | 2015-07-01 08:53 | これからの日本

シェール開発とその実態

シェール開発とその実態、R. Heinberg、

文明はエネルギーで決まる、喧伝されるシェール・オイル、ガスだが、その実態とは、
R. Heinberg、世界のベストセラー「Party's Over」の著者、が「成長の限界」から「石油ピーク」までを、詳細に語る。
https://deepresource.wordpress.com/2014/05/24/richard-heinberg-on-fracking/

Youtube text:
 Recorded February 25th, 2014 in Vancouver, BC. Richard Heinberg speaks on his newest book, covering the short-term nature of the recent North American oil boom and the financial bubble that supports it. Heinberg covers the implications of the 2016-2017 peak in unconventional output by providing essential information for any community facing the false promises of companies planning to extract reality

 Our economy is based on a model of constant growth – growth in production, consumption and population. Economic growth has provided rising standards of living in the West and seen millions in China and India lifted out of poverty. This model has been disrupted in many countries by the global financial crisis, which is now seeing another round of casualties, particularly in Europe. Will things settle down with growth resuming, or will our economies bump up against a wall of finite resources? And if they do, what will this mean the global balance of power?

そしてご参考に、
On Peak Oil Denial Matthew Simmons - Chairman, Simmons & Co. International 2013/02/11 公開、
https://www.youtube.com/watch?v=QXRXEJGEr6w
故Simmons(1943 – 2010)は生前、ブッシュ大統領のエネルギーアドバイザーでした。
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# by tikyuu_2006 | 2015-06-21 10:33 | エネルギー、環境

強欲資本主義から「コーポラティズム」へ

近代社会終焉の始まり、世界に広がる99%の反乱
いずれ挫折するでしょう、アメリカ追従の日本指導層、エリート階級

繰り返される超低投票率、その選挙の意味するところ。若者の諦め、政治にも国家にも冷めている、ではどうするか、今のままでは益々日本も、世界も悪くなる。1%のトップが富の殆どを浚って暴走する強欲資本主義、それが「コーポラティズム」、多国籍企業のやりたい放題、国家などなんのその。世界中は不安定、テロ社会となる、お分かりでしょうか?
 
「コーポラティズム:Corporatismが支配するアメリカ」、想像を絶する資金力をつけた経済界、政治と癒着するどころか今では支配する、究極的な強欲資本主義の暴走。
そして日本の女性ジャーナリスト、『政府は必ず嘘をつく』、ある「牧師のひとり言」など。

アメリカのエリート大学は若者に教養と規律を与える場ではなくなっている。大学は学部生を教える仕事を薄給の非常勤講師に任せる一方で、学生とはほとんど接することのない著名な研究者をリクルートすることに血道をあげている。経験が豊かで献身的な教員の指導のもとで、学生たちがさまざまな概念について意見を交換し、人生の目的を考え、それまで常識と考えてきたことに疑いを抱くような経験をさせるという役割はもはや重視されていない。

親にも問題がある。いまや十代あるいはそれ未満の子供時代でさえ、名門大学に入るための激しい競争のなかにいる。・・・完璧な経歴づくりは、プレスクール選びから始まり、小中学校を通じて続く。これらが社会格差を増大させ、コミュニティ意識を希薄化させている。この歪んだ構造が教育的な問題だけでなく、政治・社会問題も作り出している。
http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/201505/Scialabba.htm

 「スーザン・ジョージ」、雇用を増やす唯一の道は、経済を全面的に「グリーン経済」にすることです。医療や教育はじめ、生活環境を価値の中心に置き、変革につながるすべてのものに投資することを意味します。人間は自然の法則を尊重せずには存在できません、環境をもっとも重要な価値にすべき。
 どんな正しいことでも、言うだけでは起こりません。みんなが一緒になって、事を起す。連携こそが前進できる道です。いいアイデア、いい提案があり、なすべきことがわかっていても、お互いに連携しないと前進しません。
http://diamond.jp/articles/-/16095?page=6
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# by tikyuu_2006 | 2015-06-03 08:16 | 新しい文明の構想

地球は本当に温暖化しているのか、その科学的データ、考察など

地球温暖化の脅威、対策などは、内外メディアで頻繁に報道されますが。その原点、自然観測データそのものについては、あまり語られません。
むしろかなり偏っているようです。「脱原発か温暖化か」といった恣意的な報道すらあります。それは原発推進と地球温暖化危機論がセットだったと、3・11原発事故で思う人が増えたからでしょうか。
そこで改めて地球の科学、観測データなどを、そのまま整理してみました、先ずはご覧下さい。


何故自然に聞くことが、スーパーコンピュータ・モデルに優先するのか、それはモデルとは人間が自然を理解するレベル以下でも以上でもないからです。 つまり自然に教わることが最も大事、その聞き方を補助するのがモデルと言うべき、だが実態はそうなっておらず温暖化モデル研究者に電気、機械工学系が多く、スーパーコンピューター、情報技術関係者の花形分野となっている。専門分化の弊害がここにも顕れており、さらに欧米追従の体質が、盲目的なIPCC信仰を招いている。

●「順不同で、以下じっくりとご覧を」
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●温暖化危機、科学が物語る事実、>南極大陸の氷、「実は増加していた」 NASA2015年
http://www.cnn.co.jp/fringe/35072954.html
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簡単に言えば、とにもかくにも過去100年くらい、0.6度くらいは温暖化している、故に地表面、海からの水の蒸発量は増える、だが永遠には続かない。そして赤道では雨で落ちる、だが平均気温が零下のところでは雪、つまり氷で落ちる。だから氷床の本体、中心部は厚くなる、これが北極でも南極でも起こっている。これは当たり前、子供でも分かること。自分で考える、それが大事、原点なのです。
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●以前はこんな情報もありました、日本で話題にしませんが。
拠りどころを失った温暖化対策法案 IPCC崩壊 それでも25%を掲げ続けるのか WEDGE Infinity(ウェッジ)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843
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●国立極地研究所、グリーンランド過去4千年の温度復元(2015年1月記)
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20111122.html
[上] 過去170年間、[中] 過去千年間、[下] 過去4千年間年の結果。「気象観測データ(赤)」と「観測と気候モデルから導出したデータ(黒)」を氷床コアを使った温度復元データ(青)と比較
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●「地球の温暖化について」:2014年記
地理学の鈴木秀夫(1932- 2011)東大名誉教授:「若きYahooはその後」・東大駒場S26同窓会誌(2012年号)より引用
http://oilpeak.exblog.jp/22800433
大学における地理学とは一体何だという疑問がありますので、そこから説明しましょう。地理というのは、理、葉理の「理」と同じで、地球の表面の模様ということです。地球大で見れば、森林と砂漠、人種、言語、宗教,文明などが、空間的に地域差があり、あきらかに模様を描いています。そんなことは、中学・高校段階で習いましたが、いつ、どうして、そうなったかということになると、大学レベルの問題になります。ところが、大学でも、それはあまり教えられていませんでした。最近まで、わからなかったからです。放射性炭素による年代測定が出来るようになって、それがかなりはっきりわかって来ました。

模様ということについて例をあげますと、もっとも最近の大事件であった阪神淡路大地震で、多くの人々の意識にのぼった「活断層」の研究は、はじめ地理学者が「山の形」という目でみえる模様を、研究対象としてフィールドワークをつみ重ねて来た結果なのです。あの大地震がおこった時すでに東大出版会から、日本中の活断層の分布図が出版されていました。
「形から」というのを説明しますと、ある山脈の尾根が、ある所で急に位置を変えている、扇状地という一見平凡な地形がある所で微妙な不連続をみせている、そしてその上と下で考古学的にも不連続があるというようなことも、年代測定を伴った地道な研究でわかってきました。
活断層のことは、この小論の外ですが、「温暖化」ということについても、気候の変化が、地表の形から読み取れるのです。今、読んでいただいている諸兄は、本州以南出身の方が多いでしょう。私もそうです。北海道にはじめて行った時、何か違う所に来たと感じました。その第一のものは、全島に広がるなだらかな地形だと思います。
学部学生の頃、道庁につとめるある先輩の仕事―地下水探査―に「人夫賃」をもらって行った時に、その地形について強い驚きを持ちました。院生になってから、ドイツのDAADのお蔭でボン大学に行きましたが、野外巡検に行った時、教授は同じような地形を示しながら、これが「周氷河地形」であると説明を受けました。
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「周氷河」とは、氷河ができてもよい低い温度の所でも、水がないため氷河が出来ない所のことです。そこでは地表は氷河というオーバー無しに寒気にさらされて凍結し、また、融解をくりかえして静かにくずれ落ち、なだらかな地形になってしまったのです。ですから、北海道には、あまり雪が降らなかった時があったということになります。何故か。西高東低の気圧配置の時、日本海側に雪が降りますが、その水は日本海から蒸発してきたものです。ということは、北海道の西の日本海が凍結していた時があったということになります。それが氷河期です。

北海道の例は、私が明らかにしたことですが、世界の各地から、温度変化・降水量変化の歴史が報告されています。それらもタタミ一畳ほどの地図に年代ごとに記入して『気候変化と人間 -1万年の歴史-』という本にまとめました。その結果の最近の部分を述べますと、いま、地球は温暖化の時期にあります。いまより温暖という状況は、6,000 年前に実際におこったことであり、その時、海面は上昇し、東京湾岸は栃木県南部にありました。
それから寒冷期に入り、また温暖化して、現在の姿があります。6,000 年という大きなスケールに、数百年、数十年というスケールの変動が重なっています。1755 年7月「奥州津軽領雪降ること三尺余」という記録がありますが、その頃の低温は、世界的なもので「小氷期」と呼ばれています。そのスケールで見ても、いま、地球は温暖化の時代です。だからやっかいなので、今の温暖化は自然のものか、人間の関与によるのか見わけることがむずかしいのです。たとえば工業化が進んでいた1970 年代にも、世界レベルで気温が低下し、「小氷期の再来」という文字が新聞に見えました。その頃の論文で、年平均気温が2℃さがるとカナダの小麦生産はゼロになるというのがありました。

私は、もう現在の変化の研究にタッチしていませんが、後輩から送られてくる論文をみると、温暖化説が多く、一方、少数意見として寒冷化の可能性説もあります。もっと重要な問題があります。温暖化が事実とした時、それは本当に人類にとって困ったことであるのか、という問いです。カナダの小麦生産は増えるでしょう。ロシアも住みやすくなるはずです。サハラ砂漠には雨が降って農業がさかんになります。東京が水没しても、その繁栄は、栃木県南部に移るということです。温暖化の問題には、国際政治というレベルのことが背後にあるのだと思います。(以下略)
今は亡き鈴木秀夫君とは東大駒場の同級生、そして本郷では同じ理学部(地理、地球物理)でした。同君の卓見に敬意を表します。

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●地球温暖化問題をいかに世界政治と経済の歴史的流れの中に位置づけるか
アラスカ大学国際北極圏研究センター 赤祖父俊一 (2009年7月)
http://oilpeak.exblog.jp/22769495/
その一部引用)地球温暖化問題はいかに原子力問題に関係しているか。この問題を理解するためには地球温暖化問題はどのようにして生まれてきたのかを知る必要がある。1980年代、当時の英国首相マーガレット・サッチャーは英国の将来は原子力発電なしには不可能という結論に達したが、英国民の猛烈な反対を受けた。ちょうどその当時、極めて粗雑な地球温暖化のコンピュータ・シミュレーションの結果が発表され、CO2の削減をしないと将来(2000年以降)、大災害、大異変が起きるということになった。サッチャー首相は原子力発電反対に対して地球温暖化をもって対向すればよいと考えたようである。彼女は英国民に原子力か地球温暖化による大災害、大異変のどちらを取るかを選ばせようとした。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は彼女の強い保証と支援なしには設立されなかったであろう。彼女は地球温暖化問題をさらに研究するためにハドレー気候研究センターを設置した。当時、気候学はあまり日の目を見ない学問であった。もともと新聞記事になるような学問分野ではなかったが、一躍脚光を浴びることとなった。したがって、CO2説は科学の一つの仮説としては妥当であるが、IPCCはその誕生から原子力に関係し、「一週間後の天気さえ予報できないのに、どうして世界の終焉が予測できるか」という疑問は最初からあったが、IPCCは大災害、大異変を予報しなければならない運命をもっていた。
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●自分で気候の歴史を学ぼう
1)気候と文明・気候と歴史
鈴木秀夫・山本武夫 (朝倉書店、絶版) 
http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
2)古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史
Brian Fagan (2004) The Long Summer: How Climate Changed Civilization
ブライアン フェイガン (河出文庫) [文庫]
http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
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●温暖化について様々な記事を集めた「乱闘になる温暖化問題」ヘッドライン (2014年4月7日 田中 宇)」
3月31日、FT紙が「気候変動が人類に破滅的な影響を与えるという考え方は馬鹿げている。国連の気候変動パネル(IPCC)が発表した報告書は、温暖化による予測される被害をひどく誇張している」と主張する記事を掲載した。記事を書いたのは英国の経済学者リチャード・トール(Richard Tol)で、彼は気候変動の経済的影響を専門にしている、など。
http://tanakanews.com/140407warming.htm
 学界自身、温暖化がプロパガンダであると露呈していく中で、態度を変えざるを得なくなっている。米国の物理学会は、温暖化問題に対する組織としての姿勢を劇的に転換し、温暖化懐疑派として著名な3人の学者を、広報委員会の委員に加えた。米国の物理学界では、人為的温暖化を確定的だと言う学者は、気候変動をめぐる不確定要素を過小評価しているという見方が広がり、その結果、学会を代弁する広報委員会に懐疑派が入ることになった。学界における誇張派の「主流派」としての地位が揺らぎ出している。
American Physical Society Sees The Light: Will It Be The First Major Scientific Institution To Reject The Global Warming 'Consensus'?
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●地球物理学者で、もったいない学会理事、元通産省地質調査所長、名古屋大学小川克郎名誉教授による、地球寒冷化を示す最新の研究成果などです。 温暖化懐疑論と片付けないこと、これは科学的な観測データ、分析です。

その小川克郎博士の最近のグラフ、先入観なしにご覧になとその意味が理解できます。 気温、気候の変化は太陽活動と相関しています、単調増加のCO2とではないのです。 
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●小川グループは日本地球惑星科学連合2012講演会でも発表、「過去110年間の地球気温変化とCO2放出及び太陽活動との関係~NASA/GISS気温データベースによる」(尚業千、菅井径世、小川克郎)、
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●アラスカ大学、赤祖父俊一名誉教授による寒冷化、太古からの気候変動など、
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もともと二酸化炭素の増減と温度変化は調和的ではない、緯度によっても違う
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地球の気温は、太古より大きく変動してきた、
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●またごく最近の太陽活動変化について、下記の図などご参考、
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冬眠する太陽、周期的活動に異変、地球に低温期到来か、いま4つの極が、と朝日新聞の科学記事、
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そして太陽に異変 静穏化で地球は寒冷化するのか と日経サイエンスも報道します、 
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●関連して日本の気温平均の変化、気象庁など
1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように選定された以下の17地点の月平均気温データ。網走,根室,寿都(すっつ),山形,石巻,伏木(高岡市),長野,水戸,飯田,銚子,境,浜田,彦根,宮崎,多度津,名瀬,石垣島、
赤線が引いてあるので、惑わされやすいが最近は下降気味になっている。
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海洋の水温は大気ほど急には変化しない、そして遅れる、
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そして赤祖父俊一氏の図です
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●さらに、次のような見解もあります、ご参考に、
行き過ぎる「温暖化脅威論」:IPCCを絶対視してはならない、自然は永遠の謎だから
氷河の後退については、ヒマラヤの氷河のように1800年以前からすでに後退していた、のでした。
そして北極白熊が絶滅すると言う危機についても、データは北極熊は減っていないと言ってる。

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●北海道新聞が地球は寒冷化している、との特集記事を出した、地方紙から本音ベースの報道が
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そしてこれも、http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
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# by tikyuu_2006 | 2015-05-21 01:31 | 新しい文明の構想

気候と文明・気候と歴史

1)気候と文明・気候と歴史
鈴木秀夫・山本武夫 (朝倉書店、絶版) 
http://www.ne.jp/asahi/wtnb/2000/recommend/genre1/suzuki-yamamoto.htm
古代の四大文明といわれるものが、いずれも今からおよそ5千年前に大河の流域に花開き、そしておよそ3千500年前に滅んだことは、よく知られています。ところで、なぜ4つなのか。大河といっても、たとえばなぜガンジス川ではなくインダス川なのか、なぜ揚子江ではなく黄河なのか。なぜアマゾン川ではなくナイル川なのか。そして、なぜそろって5千年前に興り、なぜいっせいに滅んだのか。滅亡の方は一応、民族大移動が原因とされていますが、ではなぜ至る所で同時に民族移動が起こったのか。これらの疑問に自信を持って答えられる人はほとんどいないでしょう。確かに中学や高校ではそこまでは教わりませんでした。こんな質問をする生徒は、間違いなく先生に嫌われるでしょうね。

しかし、ここに答えが用意されているのです。地球規模の気候の、千年単位の変動を捉えることによって。おおまかにいうと、今からおよそ1万年前に最後の氷河期が終わると同時に、地球の平均気温は上昇し始め、5千年前まで続く高温期となります。高温期の終わりと同時に、乾燥化が始まり、農業に適した土地が縮小したため、人口の集中化が始まりました。これが、あの4つの大河の流域とその周辺で(そして、そこでのみ)起こったのです。実に気宇壮大な話で圧倒されますが、けっして大風呂敷ではなく、湖底に堆積した花粉の分析など、膨大なデータをもとに、文明成立の自然条件が明らかにされます。そして、問題の3千500年前に何が起こったのか?

本書は「気候と人間シリーズ」全7巻の第4巻で、「気候と文明」「気候と歴史」の2部分に分かれ、2人の著者が分担しています。4大文明の話はその前半の話題の1つですが、後半では日本の歴史において百年単位の気候変動が果たした役割を、統一国家の成立と中世における東日本と西日本の勢力交代などに探っています。

大文明の興亡も、国家の盛衰も、それを担った人間とその社会の偉大さや愚かさを映し出すものであることは確かでしょう。しかし人間は、もしかしたら百年~千年単位の気候変動という、所詮人間にはどうすることもできない、というよりも、その社会の人間には予測することすらかなわない、自然の大きな営み、いや、気まぐれ(年平均気温にしてわずか±1~2度の変化!)に翻弄されているのかもしれません

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2)古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史
Brian Fagan (2004) The Long Summer: How Climate Changed Civilization
ブライアン フェイガン (河出文庫) [文庫]

地球上の全ての生命は、誕生以来約 40 億年の激変する地球劇場のドラマとして展開してきた。主として地軸の傾きや太陽活動の変化といった抗しがたい天文学的要因によって、過去 50 万年の間にもほぼ4回の長い氷期と短い間氷期のサイクルを繰り返し、現在は第 4 間氷期のほぼ末期である。人類はこの氷河と共に現れた。途中ミニ氷河時代を挟んでいるが、過去 1万5000年の間氷期はそれでも最も気候的に安定した時代であった。とはいえ詳しく見ると実は干ばつと大洪水の繰り返しの歴史でもあった。

 著者は冒頭で、バグダッドの南で繁栄した古代都市ウルの干ばつによる突然の崩壊と現代まで続くミシシッピ川の洪水との闘いを述べて、問題の所在を示している。そして過去二万年の第4間氷期の気候大変動がメソポタミア、エジプト、マヤ・インカなどの古代文明に与えた影響をそれぞれの残された間接的気候記録に基づいて評価し、現代都市文明の脆弱性に警告を発している。

 ミシシッピ川は自らの意思にしたがって1,000年に一度くらいの割合で川筋を変えてきたが、半定住の狩猟採集民にとっては洪水は恵みにこそなれ避難は殆ど問題にならなかった。湿原が干拓されて農地に変り、三角州に都市が建設されてから洪水が大問題となった。万里の長城に匹敵する両岸の堤防治水工事といえども、100 年ごとに訪れる洪水に対してはともかく、1,000 年に一度の規模の大洪水に対しては無事を祈るばかりと著者は予言している。現にその脆弱性の一端を最近のハリケーン被害で露呈した。

 いずれの古代都市のケースでも、もともと移動性の狩猟採集民が地域の温暖湿潤化によって農業生産を始めて定着し、都市文明を発展させ人口の増大をひきおこす。やがて必ず襲う寒冷化によって生産能力が低下し、過剰に増大した人口を支えきれず、都市が滅亡するとの例外の無い筋書きである。例えば 9~13世紀の5世紀間ヨーロッパは安定した温暖な気候に恵まれたが、南北アメリカ大陸は深刻な干ばつに見舞われ、筋書き通り北部では戦争が起こり、南部ではマヤとインカの大文明が崩壊した。しかし南カリフォルニアのチュマシュ族だけはこの大干ばつの時代を生き抜いた。その智慧は生産性を高める競争ではなく、相互依存を促進することであって、大陸内部の狩猟採集民と海岸の漁民との交易による富の分配と住み分けであったとのことである。

 この生き残り戦略は動物の天敵から逃れる戦略に通ずるものがある。草食性のカメムシとその天敵の捕食性カメムシとの関係では、捕食者が増大したときに被食者は繁殖率を上昇させて個体群を守るのでなく、むしろ低下させて捕食者の餌を減じて生き残ろうとする。地球劇場の激変するドラマの進行は何人も止めることは出来ないが、二酸化炭素排出規制など、それによる災害を少なくさせることは可能である。中でも最大の課題は地球規模の人口問題である。歴史上の古代都市文明の崩壊は、いずれも人口増大によって繰り返された人災であるというのが本書の結論である。本書では過去二万年にわたる中国を始めとする東アジア文明については一切言及されていないのが物足りないが、おそらくこの結論は変らないであろう。本書は右肩上がりの文明至上主義の人間に大自然の摂理に沿った生物としての生き方を考えさせる機会を与えてくれる良書である。 (山岸 秀夫 編集委員)

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3)関連してご覧を 
●「地球は本当に温暖化しているのか、その科学的データ、考察など」
http://oilpeak.exblog.jp/18328015

●「行き過ぎる「温暖化脅威論」:IPCCを絶対視してはならない、自然は永遠の謎だから」
http://oilpeak.exblog.jp/8177019
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# by tikyuu_2006 | 2015-04-25 16:04 | 新しい文明の構想

高浜原発、差し止めの意味

(耕論)高浜原発、差し止めの意味 
川崎和夫さん、新藤宗幸さん 2015年4月15日朝日新聞より引用しました。

 史上初めて司法の判断によって原発の再稼働が禁止されることになった。福井地裁が14日に認めた関西電力高浜原発3、4号機に対する運転差し止めの仮処分。その意味とは。今後司法が向き合うべき課題とは何だろうか。

■事故前なら想像できなかった 川崎和夫さん(元裁判官)
 今回高浜原発3、4号機の運転禁止の仮処分の申し立てが認容されたことは、福島第一原発の事故以前なら想像もできないことでした。

 仮処分の決定は訴訟と違って発令と同時に効力が生じます。そして、その効力は、関西電力の不服申し立てによって取り消されない限り続きます。ですから、原発は運転できなくなります。裁判の効力によって原発の稼働が制限されるという事態は日本では初めてですから、本当に画期的な決定ということができます。
 仮処分は、権利者が裁判を起こしても、その勝訴判決の確定を待つのでは権利の実現が困難となるような事情がある時に、その権利を保全するため権利者の申し立てによって裁判所が暫定的に仮の処分を相手方に命じるものです。
 本件でいうと、住民が関西電力に対し、生存が脅かされるとして、人格権に基づき原発の運転の禁止を求める訴訟を起こしたとしても、訴訟の間に原発事故が発生すれば訴訟をする意味がなくなるとして暫定的に原発の運転禁止を求める仮処分を申し立てたものです。
     *
 <移りゆく主戦場> 仮処分の立証の程度は、訴訟のような証明ではなく、一応確からしいという疎明で足りるとされています。しかし、原発訴訟ではこれまで住民側が勝訴した例はごくわずかしかなく、勝訴の見込みが非常に低いことから、福島の原発事故以前では仮処分の利用は現実的な選択肢ではなかったのです。
 それでも、福島の原発事故後は、原発の再稼働の差し止めの訴訟とともに仮処分が同時に申し立てられる事例が見られるようになりました。従って、今後、他の原発訴訟でも福井地裁の今回の決定を機に仮処分に重点を置くようになり、主戦場が訴訟から仮処分の審理に移ることも考えられます。
 また、今回の仮処分が申し立てられてからわずか4カ月で決定されたことも非常に迅速で驚くべきことだと思います。
 仮処分は、本来迅速に処理されることが期待されていますが、原発のような高度な科学技術の集合体ともいえる施設の安全性について判断するには相当長期の期間を要するものです。私も高速増殖炉「もんじゅ」の裁判を担当しましたが、基礎的な知識もなかったので、当事者双方の主張を理解するのに非常に苦労した記憶があります。

 今回福井地裁がこんなに早く決定を出せたのは、担当した裁判官が昨年5月に住民勝訴となった大飯原発の運転差し止め訴訟も担当し、争点が実質的に同じだったことから、問題点を十分理解していたからだと思います。
 ところで、高浜原発3、4号機は今年2月、原子力規制委員会から、再稼働に必要な安全審査で新規制基準に適合しているとの判断を受けています。
 これに対し今回の決定は、過去10年だけでも他の原発に基準地震動を超える地震が5回も起きていることや、高浜原発では基準地震動に満たない地震によっても冷却機能が喪失する危険性があることなどを認定し、施設の安全性が不十分だと判示しています。この判断の部分は説得力があります。
     *
 <説示への異論も> しかし一方で、新規制基準については、緩やかにすぎ、これに適合しても原発の安全性は確保されていないと指摘して、新規制基準に適合するか否かを判断するまでもなく具体的危険性を認定できるとしています。この点の説示には異論を持つ人もいると思います。確かに新基準の内容に対する検討は必ずしも十分になされているとは思えないので、今後議論を呼ぶかもしれません。
 いずれにしても今回の決定は電力業界だけでなく、各方面に大きな影響を与えることになるでしょう。関西電力はすぐに異議を申し立てて徹底的に争ってくるはずです。今後どう推移するか注目したいですね。
     *
 かわさきかずお 46年生まれ。72年判事補任官。03年名古屋高裁金沢支部裁判長として高速増殖炉「もんじゅ」の設置許可無効の判決をした。05年熊本家裁所長で退官。

 ■国民最後の砦からメッセージ 新藤宗幸さん(後藤・安田記念東京都市研究所理事長)
 今回の決定では、原発再稼働に必要な原子力規制委員会の新規制基準について、「緩やかにすぎ、合理性を欠く」として批判しています。この点は画期的な判断で、今後の司法判断や原子力規制行政への影響も大きいでしょう。
     *
 <過去の判断反省> かつて原発訴訟では、裁判所は原発に関する行政の専門技術的な判断に誤りや不合理な点があるかどうかという観点で審査すべきだとされてきました。行政が見るからに誤りがある不合理な判断をするはずもなく、裁判所は3件の下級審判決を除きすべて国や電力会社側を勝訴させてきました。

 それが福島第一原発の事故を目の当たりにして、さすがに裁判官たちもかつての行政の判断尊重の論理で原発訴訟を裁き続けることに疑問を感じ始めたようです。原発事故の翌年、最高裁の司法研修所に全国の地裁判事を集めて開いた研究会で、従来の審査方式に疑問の声が上がったとのことです。昨年5月の福井地裁の大飯原発運転差し止め判決のように、住民の人格権を最も重視すべき価値であるというところから結論を導く判決も、原発事故から3年にしてようやく出ました。その判決文からは、従来の原発訴訟における裁判所の判断への深い反省が感じられました。また、司法が「原発安全神話」の一翼を担った過去に良心の呵責(かしゃく)と責任を感じた裁判官も少なくありません。

 今回の仮処分の審理は、その大飯原発運転差し止め判決を書いた樋口英明裁判長が担当したので、当然同じような論理で判断が下されることが予想されていました。ところが、その樋口裁判長が仮処分決定を出す前に、4月1日付で異動となってしまいました。やはり裁判官の人事などの実権を握る最高裁事務総局人事局が、国策に反する裁判官は排除しようとしているのかと思ったら、異動先が名古屋家裁判事でした。結果的に同じ名古屋高裁管内の裁判所ですから高裁の判断によって、「職務代行」という制度で樋口裁判長が引き続きこの件を担当できるようになったわけですから、最高裁人事局も多少は世論を気にしているのかもしれません。
     *
 <支配構造変えて> とはいえ、福島第一原発のような大事故があったにもかかわらず、樋口裁判長のような人がまだ1人しか現れていないのも現実です。下級審の裁判官の多くは今も最高裁の方を見て判決を書いているなと思います。裁判官の人事や昇給などに関する実権を握っているのは最高裁人事局だからです。樋口裁判長の人事は全裁判官が注視していたと思います。

 このように最高裁事務総局が裁判官人事などを通して司法の現場を支配する構造を変えるためには最高裁の改革が必要です。実は、裁判官の人事を含む司法行政は裁判所法上、本来、最高裁裁判官会議の権限なのです。なぜ事務総局が司法行政の実権を握っているのかといえば、裁判官会議が形骸化、空洞化しているからです。ほとんど議論が行われず、事務総局が用意した議案をそのまま承認するだけで、長くても15分で終わるそうです。ある元最高裁判事がちょっと遅刻していくと会議が終わっていたことがあったというほど。その議案も、会議の前日に事務総長が主宰して開かれる事務総局会議で承認された内容がそのまま提案されるそうです。

 司法がどのような判断をしようと、今の安倍政権は原子力規制委のお墨付きを得た原発を再稼働させるでしょう。それでも、巨大与党が牛耳る国会がそれを牽制(けんせい)できない以上、国民の権利の最後の砦(とりで)である裁判所に問題提起し続けてもらうしかないと思います。地裁レベルであれ、原発の運転差し止めの判決や仮処分が相次いでいけばいずれは政府の政策にも影響を及ぼすでしょう。その意味で私たち市民も、司法が発するメッセージに敏感でなければならないと思います。
 
(聞き手はいずれも山口栄二)  
 *
 しんどうむねゆき 46年生まれ。専門は行政学。立教大学教授、千葉大学教授などを経て、14年から現職。著書に「司法官僚」「司法よ! おまえにも罪がある」など。
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# by tikyuu_2006 | 2015-04-15 07:23 | これからの日本

国家権力とメディア

テレビ朝日の「報道ステーション」に圧力をかけたのか国家権力
 ご存じと思いますが、「権力」がTV報道に圧力をかける、かっての戦時中がそうでした、外国からの侵略者は先ず放送局を占拠したのです。
 報道ステーション:元官僚・古賀氏VS古舘キャスター 降板巡り激しい応酬 - 毎日新聞
http://mainichi.jp/shimen/news/20150328dde041200035000c.html
 以下は某ネット記事からの抜粋です、
http://lite-ra.com/2015/03/post-980.html
・・・・元経産官僚・古賀茂明氏が『報道ステーション』(テレビ朝日系)に最後の一刺しを放った。
 本サイトでは、1ヵ月以上前に、古賀氏が定期的に出演していた同番組から、3月いっぱいで降板させられることを報じていた。
 直接のきっかけは1月23日の放送だった。「イスラム国」による人質事件の最中でほとんどのメディアが政権批判を控えているなか、同番組に出演した古賀氏は安倍晋三首相の外交姿勢を敢然と批判。「I am not ABE”(私は安倍じゃない)というプラカードを掲げて、『日本人は違いますよ』ということを、しっかり言っていく必要がある」と発言したのだが、これに対して、官邸が激怒したのだという。
「番組放映中に官邸からテレビ朝日に直接電話で抗議が入るなど、凄まじい圧力がかかった。それで、最近、安倍首相と急接近しているテレビ朝日の早河(洋)会長が乗り出してきて、降板が決まったんです。ただ、もともと不定期出演だったこともあり、番組サイドはおおっぴらにせずにフェードアウトという感じにもっていこうとしていた」(テレビ朝日関係者)
 その古賀氏の最後の出演が昨日だったのだが、古賀氏は番組でその内情の一端を暴露したのだ。スタジオで古舘が古賀氏にイエメンの空爆についてコメントをもとめたところ、古賀氏がいきなり「そのお話をする前に」とこう切り出した。
「私、今日が最後ということで。テレビ朝日の早河会長と、古舘プロジェクトの佐藤会長のご意向で今日が最後ということで。これまで本当に多くの方に激励していただいた。一方で菅官房長官をはじめとして官邸のみなさんからものすごいバッシングを受けてきましたけれども、それを上回るみなさんの応援のおかげで楽しくやらせていただいたということで、心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。」
 これに古舘は大慌て。「古賀さん、ちょっと、ちょっと待ってください。今の話は私としては承服できません」と話をさえぎり、こう反論した・・・・
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# by tikyuu_2006 | 2015-04-01 11:50 | これからの日本

「人を動かす」 カーネギー著

「人を動かす」 デール カーネギー
原題 : How to Win Friends and Influence Peopleは、デール・カーネギーの著書。1937年発売。日本語版の発売も1937年(昭和12年10月30日・創元社刊)、新装版 (日本語) 単行本 1999
 ギクシャクする日本社会、政治、企業、大学、官僚組織、そして一般市民、「耳を失った人々」の何んと多いことか。
 だがそれは昔から、「人には耳がない」と新約聖書にイエスの言葉が繰り返されている、12使徒に何故たとえ話をするのか、と訊ねられて。 昔も今も変わらない人の性か、注意しないと。

第1部 人を動かす3原則
1. 批判も非難もしない。苦情も言わない。
・人を批評したり、非難したり、小言を言ったりしたりすることは、どんなばか者でも出来る。そして、馬鹿者にかぎって、それをしたがるものだ。
・およそ人を扱う場合には、相手を論理の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物であり、しかも偏見に満ち、自尊心と虚栄心によって行動するということを良く心得ておかねばならない。
2. 率直で、誠実な評価を与える。
・どんな人間でも、何かの点で、私よりも優れている。私の学ぶべきものを持っている点で。
3. 強い欲求を起こさせる。
・常に相手の立場に身を置き、相手の立場から物事を考える。

第2部 人に好かれる6原則
1. 誠実な関心を寄せる。
・われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる。
2. 笑顔で接する。
・家から出る時は、いつでもあごを引いて頭をまっすぐに立て、出来る限り大きく呼吸をすること。日光を吸い込むのだ。友人には笑顔を持って接し、握手には心をこめる。誤解される心配などはせず、敵のことに心を煩わさない。やりたいことをしっかりと心の中で決める。そして、まっしぐらに目標に向かって突進する。大きなすばらしいことをやり遂げたいと考え、それを絶えず念頭に置く。すると、月日のたつにしたがって、。いつの間にか、念願を達成するに必要な機会が自分の手の中に握られていることに気がつくだろう。あたかも珊瑚虫が潮流から養分を摂取するようなものである。また、有能でまじめで、他人の役に立つ人物になることを心がけ、それを常に忘れないで入る。すると、日のたつにしたがって、そのような人物になっていく…心の働きは至妙なものである。正しい精神状態、すなわち勇気、率直、明朗さを常に持ち続けること。正しい精神状態は優れた創造力を備えている。すべての物事は願望から生まれ、心からの願いはすべてかなえられる。人間は、心がけたとおりになるものである。あごを引いてまっすぐに立てよう。神となるための前階程、それが人間なのだ。
3. 名前は、当人にとって、最も快い、最も大切な響きを持つ言葉であることを忘れない。
・人に好かれる一番簡単で、わかりきった、しかも一番大切な方法は、相手の名前を覚え、重要感を持たせること
4. 聞き手にまわる。
・自分のいおうとすることばかり考えていて、耳のほうが留守になっている人が多い。お偉方は、とかく、話し上手よりも聞き上手な人を好くものだ。しかし、聞き上手という才能は、他の才能よりもはるかに得がたいもののようである。
5. 相手の関心を見抜いて話題にする。
・人の心を捉える近道は、相手が最も深い関心を持っている問題を話題にすることだ。
6. 重要感を与える―誠意をこめて。
・人は誰でも他人より何らかの点で優れたと思っている。だから、相手の心を確実に手に入れる方法は、相手が相手なりの世界で重要な人物であることを率直に認め、そのことをうまく相手に悟らせることである。
・人と話をするときは、その人自身のことを話題にせよ。そうすれば、相手は何時間でもこちらの話を聞いてくれる。

第3部 人を説得する12原則
1. 議論に勝つ唯一の方法として議論を避ける。
・議論は、ほとんど例外なく、双方に、自説をますます正しいと確信させて終わるものだ。議論に勝つことは不可能だ。たとえ買ったにしても、やはり負けているのだ。なぜかといえば、やっつけられたほうは劣等感を持ち、自尊心を傷つけられ、憤慨するだろう。「議論に負けても、その人の意見は変わらない。」
2. 相手の意見に敬意を払い、誤りを指摘しない。
・人の意見を変えさせることは、最も恵まれた条件の下でさえ、大変な仕事だ。何を好んで条件を悪化させるのだ。
・人を説得したければ、相手に気づかれないようにやることだ。誰にも気づかれないように、巧妙にやることだ。
・人に物を教えることは出来ない。自ら気づく手助けが出来るだけだ。
・相手が明瞭な間違いをしている場合は、「実は、そんな封には考えていなかったのですが、おそらく私の間違いでしょう。私はよく間違います。間違っていたら改めたいと思いますので、ひとつ事実を良く考えて見ましょう。」という具合に切り出す。
・私達は、他人からいろいろなことを聞かされるが、そのとき、相手の言ったことに対して理解ではなく、価値判断をまず与えるのが普通である。即座に評価して決め付けてしまう。相手の真意が、どこにあるのか正確に理解しようと努めることは、きわめて稀である。
・われわれは、自分の非を自分で認めることはよくある。また、それを他人から指摘された場合、相手の出方が優しくて巧妙だと、あっさり兜を脱いで、むしろ自分の率直さや腹の太さに誇りを感じることさえある。しかし、相手がそれを無理やりに押し付けてくると、そうはいかない。
3. 自分の誤りを直ちにこころよく認める。
・自分に誤りがあるとわかれば、相手の言うことを先に自分で言ってしまうのだ。そうすれば、相手には何もいうことがなくなる。相手は寛大になり、こちらの誤りを許す態度に出るだろう。
・自分が犯した誤りを認める勇気は、ある種の満足感が伴う。罪悪感や自己防衛の緊張がほぐれるだけでなく、その誤りから生じた問題の解決に役立つ。
・どんなばかものでも、過ちの言い逃れくらいは出来る。事実、ばか者はたいていこれをやる。自己の過失を認めることは、その人間の値打ちを引き上げ、自分にも何か高潔な感じがして嬉しくなるものだ。
・自分が正しいときは、相手を優しく巧妙に説得しようではないか。また、自分が間違っているとき(驚くほど多いものだ。)は、速やかに自分の誤りを快く認めることにしよう。苦しい言い訳をするよりも、よほど愉快な気持ちに慣れる。
4. おだやかに話す。
・相手の心が反抗と憎悪に満ちているときは、いかに理を尽くしても説得することは出来ない。人間は自分の心を変えたがらないということを、心得ておくべきだ。人を無理に自分の意見に従わせることは出来ない。しかし、優しい打ち解けた態度で話し合えば、相手の心を変えることもできる。
・もし相手を自分の意見に賛成させたければ、まず、諸君が彼の見方だとわからせることだ。
5. 相手が即座に「イエス」と答える問題を選ぶ。
・人と話をするとき、互いに意見の異なる問題をはじめに取り上げてはならない。まず、互いの意見が一致してい問題から始め、それを絶えず強調しながら話を進める。互いに同一の目的に向かって努力しているのだということを、相手に理解させるようにし、違いはただその方法だけだと強調するのである。
・議論をすれば損をする。相手の立場で物事を考えることは、議論をするよりもかえって興味があり、しかも、比較にならぬほど利益がある。
6. 相手にしゃべらせる。
・相手を説得しようとして、自分ばかりしゃべる人がいる。相手に十分しゃべらせるのだ。相手のことは相手が一番よく知っている。だから、その当人にしゃべらせることだ。
7. 相手に思いつかせる。
・人から押し付けられた意見よりも、自分で思いついた意見のほうを、われわれは、はるかに大切にするものである。すると、人に自分の意見を押し付けようとするのは、そもそも間違いだといえる。暗示を与えて、結論は相手に出させるほうが、よほど利口だ。
・賢者は、人の上に立たんと欲すれば、人の下に身を置き、人の前に立たんと欲すれば、人の後ろに身を置く。かくして、賢者は人の上に立てども、人はその重みを感じることなく、人の前に立てども、人の心は傷つくことはない。
8. 人の身になる。
・相手は間違っているかもしれないが、彼自身には、自分が間違っているとは決して思っていないのである。だから、相手を非難しても始まらない。非難は、どんな馬鹿者でも出来る。理解することに努めねばならない。懸命な人間は、相手を理解しようと努める。
・相手の考え、行動には、それぞれ、相当の理由があるはずだ。その理由を探し出さねばならない。そうすれば、相手の行動、さらには、相手の性格に対する鍵まで握ることが出来る。
・「もし自分が相手だったら、果たしてどう感じ、どう反応するだろうか」と自問自答してみるのだ。これをやると、腹を立てて時間を浪費するのが、ばかばかしくなる。原因に興味を持てば、結果にも同情が持てるようになるのだ。おまけに人の扱い方が一段とうまくなる。
・自分に対する強烈な関心と自分以外のものに対するいい加減な関心戸を比較し、次に、その点については、人間はみな同じであることを考えれば、あらゆる職業に必要な原則を把握することが出来る。すなわち、人を扱う秘訣は、相手の立場に同情し、それをよく理解することだ。
・自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見をも尊重するところから、話し合いの道が開ける。まず、話し合いの目的、方向をはっきりさせて、相手の身になって話を進め、相手の意見を受け入れていけば、こちらの意見も、相手は受け入れる。
・他人に物を頼もうとするときには、まず目を閉じて、相手の立場から物事を良く考えてみようではないか。「どうすれば、相手はそれをやりたくなるだろうか」と考えてみるのだ。この方法は面倒には違いない。だが、これによって見方が増え、より良い結果がたやすく得られる。
9. 相手の考えや希望に対して同情を持つ。
口論や悪感情を消滅察せ、相手に善意を持たせて、あなたが言うことを、おとなしく聞かせるための文句は、「あなたがそう思うのは、もっともです。もしわたしがあなただったあら、やはり、そう思うでしょう。」といって話を始める。
・われわれが交渉を持つ相手の4分の3は、みな同情に飢えている。それを与えてやるのだ。すかれることは請け合いである。
10. 人の美しい心情に呼びかける。
・通常人間の行為には2つの理由がある。1つは、いかにも潤色された理由、いま1つは真実の理由である。真実の理由は、他のものがとやかく言わなくても、当人にはわかるはずだ。人間は誰でも理想主義的な傾向を持ち、自分の行為については、美しく潤色された理由をつけたがる。そこで、相手の考えを変えるには、この美しい理由をつけたがる気持ちに訴えるのが有効だ。
・相手の信用状態が不明のときは、彼を立派な紳士とみなし、そのつもりで取引を進めると間違いがないと、私は経験で知っている。ようするに、人間は誰でも正直で、義務を果たしたいと思っているのだ。これに対する例外は、比較的少ない。人をごまかすような人間でも、相手に心から信頼され、正直で公正な人物として扱われると、なかなか不正なことは出来ないものなのだ。
11. 演出を考える。
現代は演出の時代である。単に事実を述べるだけでは十分ではない。事実に動きを与え、興味を添えて演出しなければならない。興行的な手法を用いる必要がある。
12. 対抗意識を刺激する。
仕事には競争心が大切である。あくどい金儲けの競争ではなく、他人よりも優れたいという競争心を利用すべきである。
・成功者はみなゲームが好きだ。自己表現の機械が与えられるからだ。存分に腕を振るって相手に打ち勝つ機会、これが、いろいろな競争や競技を成立させる。優位を占めたい欲求、重要間を得たい願望、これを刺激するのだ。

第4部 人を変える9原則
1. まずほめる。
・まず相手をほめておくのは、歯科医g局部麻酔をするのに似ている。もちろん、。あとでガリガリやられるが、麻酔はその痛みを消してくれる。
2. 遠まわしに注意を与える。
・人を批判する際、まずほめておいて、次に「しかし」という言葉を挟んで、批判的なことを言い始める人が多い。ところが、「しかし」という一言が耳に入るまで、今のほめ言葉が果たして本心だったのかどうか疑いたくなる。結局は批判するための前置きに過ぎなかったように思えてくる。この失敗は「しかし」ということばを「そして」に変えると、すぐに成功に転じる。
3. まず自分の誤りを話した後、注意を与える。
・人に小言を言う場合、謙虚な態度で、自分は決して完全でなく、良く失敗するがと前置きをして、それから相手の間違いを注意してやると、相手はそれほど不愉快な思いをせずに済むものだ。
・自分自身の誤りを認めることは、たとえその誤りを正さず、そのままにしておいても、人を変えるのに役立つ。
4. 命令をせず、意見を求める。
・命令ではなく、暗示を与える。「あれをせよ」「そうしてはいけない」などとは決して言わない。「行考えたらドウだろう」「これでうまくいくだろうか」などといった具合に相手に意見を求める。決して命令はせず、自主的にやらせる。そして、失敗によって学ばせる。
・命令を質問の形に変えると、気持ちよく受け入れられるばかりか、相手に創造性を発揮させることもある。命令が出される過程に何らかの形で参画すれば、誰でもその命令を守る気になる。
5. 顔を立てる。
相手の顔を立てる!これは大切なことだ。しかも、その大切さを理解している人は果たして幾人入るだろうか?自分の気持ちを通すために、他人の感情を踏みにじっていく。相手の自尊心などはまったく考えない。もう少し考えて、一言二言思いやりのある言葉をかけ、相手の心情を理解してやれば、そのほうが、はるかにうまくいくだろうに。
・相手の自己評価を傷つけ、自己嫌悪に陥らせるようなことを言ったり、したりする権利は私にはない。大切なことは、相手を私がどう評価するか、ではなくて、相手が自分自身をどう評価するか、である。相手の人間としての尊厳を傷つけることは犯罪なのだ
6. わずかなことでも、すべて、惜しみなく、心からほめる。
人を変えようとして、相手の心の中に隠された宝物の存在に気づかせることが出来たら、単にその人を変えるだけでなく、別人を誕生させることすら出来るのである。
7. 期待をかける。
・相手をある点について矯正したいと思えば、その点について彼は既に人よりも長じているといってやることだ。良い評判を立ててやると、その人間はあなたの期待を裏切らないように努めるだろう。
8. 激励して、能力に自身を持たせる。
・馬鹿だとか、能無しだとか、才能がないとか言ってののしるのは、工場ウィンを摘み取ってしまうことになる。その逆を行くのだ。大いに元気づけて、やりさえすれば容易にやれると思い込ませ、そして、相手の能力をこちらは信じているのだと知らせてやるのだ。そうすれば相手は、自分の優秀さを示そうと懸命に頑張る。、
9. 喜んで協力させる。
・肩書きや権威を与える。

人を変える必要が生じた場合、考慮すべき事項
1. 誠実であれ。守れない約束はするな。自分の利益は守れ、相手の利益だけを考えよ。
2. 相手に期待する協力は何か。明確に把握せよ。
3. 相手の身になれ。相手の真の望みは何か。
4. あなたに協力すれば相手にどんな利益があるか?
5. 望みどおりの利益を相手に与えよ。
6. 人に物を頼む場合、その望みが相手の利益にもなると気づくように話せ。
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# by tikyuu_2006 | 2015-03-27 17:19 | もったいない学会

車から開放された日本、その国のかたちとは

高速道路から日本橋を取り戻そう

土建大国日本、その東京オリンピックだが、日本橋でこれが出来るか、ソウルの撤廃された高速道路と水の公園、(左より施工前の清渓川高速道、施工中、そして右側画像が施工後の清渓川)
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今では市民の憩いの場、私はLGに講演を頼まれ韓国、ソウルに初めて行き、そして見ましたこの「水辺の公園」を、それは大変な驚き、韓国観が変わりました。講演も東京にもない立派な商工会議所・国際会議場でした。
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http://everest.cocolog-nifty.com/gassan/2012/04/post-4930.html#_ga=1.264749583.1426402577.1407021088

アメリカでも撤去された高速道路
ポートランド街づくりの象徴、1974年に完成したトム・マッコール・ウォーターパーク、ダウンタウン、そして美しいウィラメット川。オレゴン州北西部マルトノマ郡にある都市、全米で最も住んでみたい都市”に選ばれる街だとか、
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https://messe.nikkei.co.jp/js/column/cat454/119003.html

かって日本にも、小泉政権当時、このような提言があった、
「日本橋川に空を取り戻す会」 平成18年9月伊藤 滋、奥田 碩、中村英夫、三浦朱門
http://www.nihonbashi-michikaigi.jp/imagine.html
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# by tikyuu_2006 | 2015-03-23 08:54 | 新しい文明の構想

「限界にっぽん」、朝日新聞の記事から

朝日新聞の「限界にっぽん」、その一覧記事ご参考
これは朝日の経済部記者の取材記事、2012年8月から2013年11月まで連載されたものです。 日本の限界について、関連組織、企業、そして幹部が実名で報道されており、日本の経済、雇用、政策などがこれほど赤裸々なに記事は、最近見たことがありません。 これで「今の日本」が分かったような気がしています。国内、国際比較で、日本の劣化これほどとは思っていませんでした。

http://digital.asahi.com/article_search/s_list4.html?keyword=%A1%D2%B8%C2%B3%A6%A4%CB%A4%C3%A4%DD%A4%F3%A1%D3+OR+%A1%CA%B8%C2%B3%A6%A4%CB%A4%C3%A4%DD%A4%F3%A1%CB&s_title=%B8%C2%B3%A6%A4%CB%A4%C3%A4%DD%A4%F3%B0%EC%CD%F7&rel=1

この一連の記事は、昨年一冊の本となりました。岩波書店から朝日新聞経済部が同じ「限界にっぽん」の書名で、私には大変参考になりました。

最近、もったいない学会は「知能集団」といわれることがあります。日本に蔓延する様々な思いこみ、神話など、例えば最近の原発安全神話、非科学的な温暖化危機論、メタンハイドレート神話、海水ウラン、海洋資源の期待などです。それをエントロピーから見たエネルギー論として、一極集中から地方分散、再生エネルギー・食糧の地産地消をと、真の科学の視点で正面から論ずる集団と評価されたからでしょう。勿論、敬遠、反感、忌避も少なくありませんが、もったいない学会の存在意義への理解は深化しているのでしょう。

私は「嫌われる勇気」そして「課題の自立」、(A.アドラー)を念頭に、21世紀は20世紀の延長にはない、「地球は有限、資源は質が全て」と、正論を繰り返すつもりです。
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# by tikyuu_2006 | 2015-02-19 16:34 | これからの日本

「もったいない学会」 地方活動便り

地方活動便り    福田正己(福山市立大学)
「福山市立大学特別講演会を石井会長をお招きして開催」  
タイトル「石油文明は終焉する、日本列島で生きる民族の知恵」-日本列島とは、石油減耗・自然エネルギー、脱浪費・自然と共存・地方分散

 2015年2月2日(月) 13:40-16:00 福山市立大学では特別講演会を開催した。 これは市民向けと同時に本学学生への特別講義を兼ねていた。 石井先生の講演タイトルは「石油文明は終焉する、日本列島で生きる民族の知恵」で約90分の講演の後、熱心な質疑応答があった。参加者数は177名で平日にもかかわらず約100名は一般市民であった。  講演の概要はもったいない学会の方々には馴染みの内容ですので省く。 講演の後のアンケートを集計しそれを紹介して参加がどのように反応したかを以下に述べる。
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集計でみると一部に内容の理解が不足する人がいたが、それは年齢構成でやや高齢の方々には盛りだくさんな内容について行けなかったためであろう。
またこうした市民講座に参加する方々は一般には現役から引退されたが多数を占めるが、今回は現役の勤め人が多かった。 つまりわざわざ勤務を抜けて聞きにやってきたようである。 参加の動機を尋ねると、テーマに興味を持ったという割合が53%であったことからも、積極的にこのテーマに関心を持って参加したことがうかがえる。
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自由形式で感想を書いてもらったがその一部を紹介する。
*言葉が厳選されていて、よくわかった。
*地球(地域)の危険性をよく理解できました。
*「地球は有限、資源は質が全て」「低迷する科学・技術」知ると知らないでは全く違うものになってしまう!東北電力と東京電力の違いを知ることができました。
*石油などのエネルギー資源の質について問われないのは、確かに不可解。枯渇しつつある資源環境の中で、有効な知恵が浮上しないような隠ぺい操作が行われているのなら由々しき問題です。
*本当の事は発表(メディア)を他の面からも確認する必要があると感じた。
*先生の考え方に共感した。もう少し勉強して考えてみたい。
*漠然と私の持っていた危機感を先生に裏打ちされたように思いました。大変良い講演会でした。先生のご活躍を念じています。
*エネルギー資源を客観的に分析され将来を危惧されていることがよく理解出来た。現状の便利さ、快適さが、有限の地球の消耗の上に成立していることは我々も理解し、未来へバトンタッチすべく早急に対応策を施す必要がある。
*目からうろこの感があり、大変参考になった。
*本当の話を聞くことができたこと。地球資源の知らないことが、専門的でわからないこともあったが、なにかしら頭に残ったので、インターネットでゆっくり調べてみたい。
*権力に言葉を奪われない、空気に支配されない、とても大切な言葉をいただきました。エネルギー関係の講座は電力会社主体のものばかり参加しておりましたので、利権に絞られるお話は参考になりました。ありがとうございます。
*メタンハイトレードの具体的な話がよかった、EPRもよかった。
*パラダイム転換の混迷の時代だからこそ、こうしたスケールの大きい講座を受けるべきです。もっと聞きたかったです。目からうろこのような話です。
*まったく感動、そのとおりだと思いました。大学でこのような良い講演会があることが嬉しいです。
*内容的には意義あるものかもしれないが、一般人には理解し難かった。
*どんどん講座を増やしてほしい。一流の先生に美しい環境のもとで教えてほしい。
*レジメは日本語主体にしてほしい。年寄りはついていけない。資料が見えやすくすること。
*時々は目をさますような喝!もお願いします。
*いわゆるグローバル化は日本にとって間違いではないか。

 今回の講演会を企画してやはり正しい情報や考え方をどのように一般市に伝えてゆくかの重要性を再認識した。石井先生の日頃口にしているように、繰り返し主張するしか方法はないと思う。 また大学の役割とは、東京中心に政府・官僚の代弁者を送り出すのではなく、本学のような地方のしかも小規模な大学が市民に向き合ってゆくことにある。 もったいない学会の活動も今後権威主義に毒されていない地方の大学と連携してゆくことを提案したい。
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# by tikyuu_2006 | 2015-02-08 14:42 | もったいない学会

科学的で純粋な「時空間の認識」の薦め

「時空間の認識」が違えば、思考、発想が根本的に変わってくる
私の時間軸は10万年の波長、空間は地殻変動列島日本となる。それは地球物理学が原点にあるから。10万年は高レベル廃棄物処理の時間スケール、あのオンカロ、フィンランドが念頭にある。空間は地理的には日本、すなわち地殻変動列島に住むしかない我々だから。
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 しかし一般的に、政官財の波長は自分の任期、せいぜい5年程度となるのかもしれないが、今では大学ですら同じ波長の時間軸、研究プロジェクト、産学連携など、長い時間波長ではやっていけない。東大の南原繁、矢内原忠雄先生の頃が懐かしい。
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 だがこの短い時間波長では「国民」が抜け落ちる。温暖化危機論、非在来型エネルギー論、原発推進などは利害関係、利権構造に支配される。この哲学、思想の無さは国際力学において「Japan Nothing」と揶揄されることになる。

 では時間軸問題をどうするか、難問だが原理原則はシンプル、せめて大学、科学者、学会が純粋思考すればよい、これは今の日本では無い物ねだりかもしれないが、私は若者、心の若い年配者も、に期待します。
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# by tikyuu_2006 | 2015-01-18 11:45 | これからの日本