NHKーBS1の大晦日番組「エネルギー獲得最前線」:まだわからない日本の識者

大晦日、NHK-BS1、「エネルギー獲得最前線」という特集があった。寺島実郎、堺谷太一氏など日本のリーダが出演されていた。
前半は石油開発の最前線、私の教え子も出ていた現場の話、苦労が報道された。かって訪問したアラビア石油のカフジ油田も懐かしかった。
事実を伝える現場報道には迫力があった、それが第一部である。だがその後の第二部には失望した、全く駄目なのである
資源、エネルギーの意味、「資源は質が全て」が全く解っていない。エネルギーにおいて「マネーコスト」に殆ど意味がないことが解っておられない。そして最後に、光触媒技術で水を分解して水素をつくる話、太陽エネルギーでとあった。某大学の未来技術が紹介され、水には無限のエネルギーがある、これから水素をと番組を締めくくった。これはカミソリで大木を切る話、技術の本質が全く判っていない。
だが、これが日本の現実、リーダーのレベルなのであろう。合理性、リアリズムの欠如といってもよい。始めに答え、予定稿がある、事実をそれに合わせる、その結果として真実が見えなくなる
このNHKのTV番組は、太陽電池と燃料電池に視聴者を誘導したかったようだが、日本はこのようにして大きな失敗を繰り返した、歴史はまた繰り返されようとしている。
最近読まれている「日本はなぜ敗れるのか:山本七平2004」に
日本人は、ただ一部分の優秀に酔って日本の技術は世界一だと思い上がっているだけなのだ。小利口者は大局を見誤る
とある。まさにその例そのままだ。
そこで今更ながら理科の授業となるが、エネルギーは「ネットエネルギー」が大事、マネーコストは殆ど意味がない。これがエネルギー論の本質であり、先ずそれを理解することである。
表現を変えると、EPR :Energy Profit Ratio となる。繰り返してこれを述べてきた一年であったが、番組で懸命に石油開発最前線で働く教え子、国家の支持も期待できずに苦悩する仲間が哀れに思えた。
20代、私のインドネシアでの石油メジャー相手の孤独な戦いが思い出された。当時カリマンタンで海賊の銃撃にあって、仲間が一人殺された。私が東大に移った遠因でもある。
本気で考えないと、日本は本当に崩壊するかもしれない。私が拙著などでいう「自分で考える」とは、このような意味である。
序ながら、マネーコストはMoney Profit Ratioともいう。企業はそれでもある期間は成り立つ、つまり儲かるが、いずれ本質的なエネルギーコストで勝負がつく。エネルギー史はそう教えている。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-31 16:36 | ご存知ですか?

もったいない:出来ることは目の前に―その2

石油ピークは常温で流体燃料の問題です、先ず運輸に影響が来るのです。そこで車に出来るだけ乗らない、相乗りする、短距離は歩くなど、出来ることは目の前にあります。
そしてもう一つ、石油ピークはグローバリゼーションを直撃します、船賃が上がるからです。
日本の地域で作られる生鮮食料をできるだけ買いましょう。それが地域の復活、コミュニティーの再生、人の心の繋がりを促すでしょう。
「もったいない」運動は、成長至上の拝金主義で失われた、日本の心を取り戻すきっかけとなる筈です。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-31 10:12 | 新しい文明の構想

石油ピークは枯渇ではない:脱石油は脱浪費、脱西欧から

未だに石油はいつまでもあるという人が多いが、それは間違っている。エネルギーは質が全てであると理解しないからである。EPRと言っても良い。
人類は石油資源をほぼ半分使った、それも質のよいものから、そして条件の悪い深海、僻地、大深度など、生産に大エネルギーを必要とするものが半分残った。石油ピークは枯渇でない、とはこのような意味である
ところで枯渇段階の資源としては漁業、地下水などがある。今人類の生存基盤が劣化している。
だが日本社会は成長指向、浪費が薦められるが、それには限界がある。そのため「もったいない」を主張している。これは本来東洋の心、感性である。それは「脱浪費は脱西欧」といえよう。
翻って1970年頃の日本だが、今の半分程のエネルギーしか使っていなかった。だが食料自給率は60%と高かった。国民はそれなりに幸せ、人口は一億と今より少なかった。
人口は少ない方がよいのでは、人口の減少傾向を心配するより、60歳の人が働ける場を用意するほうがよい、まだまだ働ける人を捨てる社会こそ、もったいない。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-30 11:01 | 石油ピークとは

食料自給率40%は低すぎる:内閣府の国民意識調査

食料自給率に関する内閣府の調査結果が、各紙に報道されました。日本経済新聞の例をご覧下さい。

 自給率の低さは国民の大きな関心事ですが、「地球が有限」、「石油ピーク」は「農業ピーク」そして「現代文明ピーク」の視点がない。残念ですが、これが日本の現状であり、問題なのです。

1)食料自給率「低い」、47%に拡大
 内閣府が21日発表した「食料の供給に関する特別世論調査」によると、現在40%の食料自給率を「低い」とした回答が47%とほぼ半分を占め、2000年7月の前回調査時点より14.1ポイント増加した。望ましい自給率は「60―80%」が49%に上り、これを含め全体の回答者の8割近くが現状を上回る水準への引き上げが望ましいとみていることがわかった。
 調査は全国の成人男女3000人に実施、回収率は57.6%。将来の食料供給に「不安がある」としたのは76.7%、不安の理由(複数回答)は「国際情勢の変化で、食料や石油などの輸入が止まる」(61.6%)が最多。「食料増産の限界」(56.5%)、「異常気象、災害による不作の可能性」(56.2%)が続いている。
 自給率向上に必要な施策としては、「国産農産物の消費促進」(37.5%)、「消費者ニーズにあわせた国内生産の拡大」(36.7%)などが挙がった。 (21:43)
2)調査の設問は次の通り
我が国の将来の食料供給について不安と考える理由(複数回答)
平成12年7月 平成18年11月の比較
・国際情勢の変化により,食料や石油等の生産資材の輸入が大きく減ったり,止まったりする可能性があるため
43.7%  61.6%
・長期的に見て,地球環境問題の深刻化や砂漠化の進行などにより,食料の増産には限界があるため
48.6%  56.5%
・異常気象や災害による内外の不作の可能性があるため 46.0%  56.2%
・世界の人口が急激に増加する等により,食料に対する需要が大幅に増加するため
31.1%  29.4%

石油ピーク」は「農業ピーク」そして「現代文明ピーク」
日本工学アカデミー・科学技術戦略フォーラムはそう社会に訴えます。地球は有限、人類は無限成長は出来ない、人類の生存基盤は近年とみに劣化している、問題の本質はここにあります。だがこれが理解されない、市場、技術至上主義のためでしょうかそこで100万人の国民運動、「もったいない学会」を皆さんと創りました。

そして本も出しました、「石油最終争奪戦」、日刊工業新聞です。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-23 10:15 | 石油ピークとは

もったいない:出来ることは目の前に―その1

拙著、「石油最終争奪戦」に色々な意見が寄せられています。関心を持ってくださったことに先ず感謝です。
そこで驚いていることを、一つご披露します。対策が書かれていない、と言ったご意見。
文明が変るレベルの時に、「How to」などないのです。日本はすぐ各論となる、技術でとなる。
私は何年間もペットボトルを買ったことはありません。水道の水しか飲みません。日本の水道は世界一、ペットボトルの水など、もったいない。
これを皆さんがおこなったら、日本は変るのです。お出来になることは、目の前にあります。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-21 04:53 | もったいない学会

人類は無限に成長は出来ない、モノより心の豊かさを

地球が有限である。これは地球物理学者の私には当り前なのだが、エコノミスト、技術者、企業家などには本当にわからないようである。 だがエネルギーは質が全てEPR,資源の3原則、エントロピー法則などを理解すれれば、環境、エネルギー、資源など人類問題の原点が透視できるようになる。
繰り返す地球は有限、人類の生存基盤も無限ではない、だから「もったいない」なのだ。
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-17 23:23 | 新しい文明の構想

もったいない学会の講演会と発表スライド、PPTを公開中

06年11月29日の学会最初の講演会―東大工学部―の新聞記事、講演のPPTです。ホームページをご覧下さい。
ASPO会長などは、石油ピーク問題は真偽の議論から、リスク、対策の段階に入った述べています。オーストラリアASPOの会長は、具体的な政府の対策について述べました。
これら講演の全スライド、PPTは今は一般公開しています
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# by tikyuu_2006 | 2006-12-16 00:28 | もったいない学会

もったいない学会が講演会を開催します

「もったいない学会」の活動の一環として、正会員向けの高レベルのミニシンポ、公開型の一般向けの講演会を開くことにしています。その最初が
1)11月24日ミニシンポ:電力中央研究所(大手町ビル内)で「EPRの科学」、
2)11月29日一般公開、東大工学部2号館(本郷):「石油ピークとその対応について」です。これには石油ピーク論の世界の中核組織であるASPOの会長を招いています。
それぞれの詳細は、もったいない学会のホームページでご覧下さい。

学会の入会もこのホームページからどうぞ。本学会はいわゆる学会誌は発行しません。インターネットを駆使して100万人の国民運動を、「石油ピークは食料ピーク、そして文明ピーク」をキーワードに展開します。日本を世界を、私たち自らの力で変えましょう。本来我々市民、国民が主役なのです。
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# by tikyuu_2006 | 2006-11-22 11:07

「もったいない学会」が動き出しました、ご支援下さい

「もったいない学会」、取り合えず任意団体で発足、2006年8月28日、HP ご覧下さい。学会の基本的な趣旨は次の通りです。
 「石油ピーク」は「農業ピーク」、「現代文明ピーク」でもある。生存基盤の脆弱な日本は、これに対し早急に対応をとる必要がある。この法人は、有限な化石燃料のピークの意味をすべての人に啓蒙し、エネルギーの質を軸として利用可能なエネルギーを検討し、古来から日本が実践していた「もったいない」について学び、現代社会維持に対する対策を考え、新しい生活の理念、哲学の提言や実践事例の発信などの活動を目的とする
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# by tikyuu_2006 | 2006-09-20 23:14 | もったいない学会

福岡オリンピックに思ったこと

<福岡に住む大学人から、次のようなご意見を頂きました。今まで全く報道されなかった視点であり、極めて重要な問題提起です。やはり今の日本の指導層に任せて置けない、「もったいない学会」の趣旨に沿うと考え、引用させていただきました>

 山崎福岡市長は、すでに償還すべき2.7兆円の市債がありながら、さらに数千億円の予算(大部分は市債)を使って、オリンピック誘致と須崎地区の大型開発を提唱していましたが、東京都が立候補地として選定され、一安心です。 
 多くの福岡市民や県民は、これを機会に「市長に対して、健全な財政建て直しの立場を、と願っているのでは?」と思われます。 私が、いろいろな会合で知り合った30代以上の方々(特に女性群)は、「市の借金を返済することが先決で、オリンピック誘致に反対」していましたが、テレビをみていますと、若者が、「オリンピックが見たいから福岡を選定してほしかった」、とインタビューに答えており、男性のアナウンサーが、「福岡市民は、オリンピック誘致に1人当たり7~9万円の支出増が必要と試算されていますが、それでも賛成ですか?」との問いには答えませんでした。
 先生が、以前からご指摘の「エネルギーと食糧の危機」がまもなく訪れようとしているのに、かなりの若者が「エネルギーも食糧も税金も大量に無駄使いする思想の危険性を看過できない」、わが国の将来を危惧しています。
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# by tikyuu_2006 | 2006-09-03 09:02 | ご存知ですか?

「もったいない学会:The Mottainai Society」を作りました

 2006年8月28日、志を共有する仲間と「もったいない学会」を、取り合えず任意団体として、発足させました。国民の皆さんと、本当の日本のあるべき姿を考えたいからです。英語の学会名は「The Mottainai Society」です。所謂アカデミックな学会にする気はありません。「石油ピークは文明ピーク」、発想を根本から変えなければならないからです。インターネットを駆使した国民運動とする気です。皆さんのご支援をお願いします。
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            ノーベル平和賞受賞者のケニア副環境相ワンガリ・マータイ
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# by tikyuu_2006 | 2006-08-27 07:19 | もったいない学会

「省エネも間に合わない」:毎日新聞2006-8-4

石油ピーク、ようやく新聞も分かってきたようだ、しかしこの記事のように、日本は間に合わないのでは? 日本のエリート・リーダを当てにしないことである。「もったいない」の心で、無駄、浪費を止めるのは、今日からでも出来る。それは生活水準の低下にはならない、無駄とは、元々要らないものだから。 無駄なものを「作らない、買わない、捨てない」の「3ない」では?

発信箱:省エネも間に合わない 中村秀明
 記者になりたての25年前、1リットル160円もするガソリンを燃やして取材に走っていた。そのせいか、「140円超」にも驚きは小さかったが、最近知った「ピーク・オイル論」にはうなった。

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# by tikyuu_2006 | 2006-08-08 18:29 | 石油ピークとは

人工衛星から一望出来る中東油田地帯

中東油田地帯はこのように狭い
 ペルシャ湾を東に見た、人工衛星からの写真。 現代文明が最後に頼る中東とは、この程度の大きさでしかない。中東広しと言えども、その7%の5カ国、右からUAE,サウジ、クウェート、イラク、イランのみに石油が集中する。それらの超巨大油田は殆どが数十年の老齢である。
 遠方に見えるのがホームズ海峡、もしここが封鎖されれば世界が崩壊するが、中東に90%を依存する日本が真っ先にこける。だが一番暢気、何とかなると思うのであろう、「石油ピーク」など聞く耳を持たない。信じるか信じないのどちらか一つ、その間に様々な思考があるとは思わない、思考停止する、妙な国である。
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 真下がイラクのチグリス・ユーフラテスの河口、文明発祥の地であるが、今は砂漠。左の皺がイランのザクロス山脈の連なりである。ホームズ海峡の狭さに注目されたい、ここが封鎖されたら世界、特に日本はどうなる。
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# by tikyuu_2006 | 2006-07-21 00:06 | ご存知ですか?

石井吉徳著:石油最終争奪戦-世界を震撼させる「ピークオイル」の真実(日刊工業新聞社2006/7)

<内容は、理解しにくい「石油ピーク」の意味をEPR(エネルギー利益比)で解説し、今の石油問題の重大さを警告するもの。脱石油の基本戦略は「脱浪費、地方分散」で「自然と共存」すべき、とする悲観的楽観論。下記で始まる>

 国際的な石油争奪戦、その本質は「情報戦」である。先ず「石油がどこにあるの」を知らねばならない。石油権益の確保は、国家間の「外交戦」でもある、これに欠かせないのが情報である。
東西の冷戦のさなか、アメリカの石油価格の支配力がソ連経済力を削いだが、その背景にはアメリカは中東における絶大な力があった。終戦直前の1945年2月、アメリカのルーズベルト大統領は、石油と引き換えにサウジアラビア王族の安全を保障したという。この関係が、その後の両国の石油外交の基本となった。

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# by tikyuu_2006 | 2006-07-14 09:29 | 私の文、HP

国民付託の研究投資に大学人の使命を問う

<今日本がおかしい、エリート指導層が崩壊しつつある、早大の教授、科学者のトップが税でまかなわれる研究プロジェクトの研究費を、投資信託で不正使用した。 日銀総裁の財テクも流石に玄人、見事だが、これも国民不在である。どこかが間違っている。 そこで(社)日本工学アカデミー・科学技術戦略フォーラムが意見書を、文部科学大臣、内閣府、 総合科学技術会議など学問の関連機関に提出し、メディアにもその旨お知らせした>
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2006年7月3日

(社)日本工学アカデミー・科学技術戦略フォーラム代表、 東京大学名誉教授  石井吉徳
 
第3期科学技術基本計画では、科学技術は国家の未来を決める投資との小泉総理大臣の指示のもとに、5年間でGDP比1%の25兆円の国費投入目標が決定された。
 前期5年間では、目標24兆円、実績約22兆円で、今回の大幅な投資拡大にあたって、谷垣財務大臣は松田科学技術担当大臣に「成果目標の設定、評価の仕組みの確立、研究費配分の無駄の排除などの諸改革を実行し、投資効果を最大限に高める」ことを求め、異例の文書確認合意の下に投資目標決定されたとのことである。

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# by tikyuu_2006 | 2006-07-13 18:06 | ご存知ですか?

Post Oil Strategy in Japan

<2006年7月、イタリア・ピサで開催のASPO-5、日本のカウントリー・レポートです>

Yasukuni Okubo(1), Hitoshi Mikada(2), Shinichirou Morimoto(1) and Yoshinori Ishii(3)
(1) National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Tsukuba 305-8567, Japan(2) Grad. Schoolof Eng., Kyoto University, Kyoto 606-8501, Japan(3) Professor Emeritus of University of Tokyo

PERSPECTIVE ON ENERGY SUPPLY IN JAPAN
In Japan, the fraction of oil to be consumed in the whole energy supply is 50 percent. The dependency of imported oil on the Middle East is estimated about 90 percent (Figure). We, in Japan, have been aware of a peak-oil approaching rapidly and risking stable oil supply to the country. In this context, the Japanese government started advocating a special strategic motion towards this inevitable issue. Last year, the Prime Minister Koizumi mentioned “post oil strategy” through the web site of the Cabinet Office, for demonstrating implications of the energy issue.

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# by tikyuu_2006 | 2006-05-29 10:07 | エネルギー、環境

「資源とは何か」、日本で最も理解されないこと

一匹のミツバチは、沢山の花から蜜を集めます。無数の蜂が、それぞれ巣に持ち帰ります。巣に集まった蜜は濃縮されています。人間が使えます。元の分散した花の蜜も、集められた巣の蜜も「量」は同じです。 自然の恵み、資源とは「濃縮が本質」なのです。ミツバチが、分散した花の高エントロピー状態の蜜を、巣に集め低エントロピー状態にします。ミツバチは、その仕事のためエネルギーを使いますが、その元は太陽エネルギーです エントロピーを理解しますと、エネルギー、環境、経済から文明まで、全てが見通せます。宇宙の誕生に始まり、自然現象において、エントロピーは常に増大します。人間社会もそうです。一方、生命現象とは、エントロピーを低く保つことです

資源とは
 1)濃縮している:熱力学の第2法則での低エントロピー状態
 2)大量にある:1本の木を森林資源とは言わない
 3)経済的な位置にある:出来るだけ近くが良い、便利で儲かる
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質が全てのエネルギー資源
 EPR(Energy Profit Ratio)=出力エネルギー/入力エネルギー(EROI:Energy Return on Investment とも言います)

様々なエネルギーの話:EPRで整理して考えるのが良い
 ●天然ガス:これも有限資源である、「天然ガスピーク」も念頭におく必要がある
 ●原子力:ウラン資源量と核分裂(一回、再処理、増殖)、核融合(遠い先の話)
 ●石炭:石炭資源量とインフラの復活、運輸が問題
 ●オイルサンド、オリノコタール、オイルシェール:どれもEPRは低い、自然環境保全にも注意(下図)
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<カナダ、アサバスカのオイルサンド開発、50万バーレル/日だが環境破壊も巨大、ランドサット衛星画像:ERSDAC>
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 ●自然エネルギー:EPRは、太陽、風力、地熱、バイオマス、海洋、水力(小型、分散が基本)
 ●メタンハイドレート:資源でない、海底下の地層中に分散する固体、宇宙太陽発電:非現実的
 ●水素、燃料電池、水素社会:水素はエネルギー源ではない、水素の性質をよく理解する
 ●石油無機起源説:荒唐無稽なお話、海洋温度差:エネルギー密度が低い、高エントロピー状態

そしてメタンハイドレートはもう公共事業化、海水ウランには今も税が投じられ、宇宙太陽発電、宇宙開発などはハイテク型の税の浪費。
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# by tikyuu_2006 | 2006-05-13 11:57 | 資源は質がすべて

世界の「石油、天然ガス生産ピーク」:ASPOの非在来型も含めた予測

ASPO(The Association for the Study of Peak Oil and Gas)によると、世界の石油、天然ガスの生産ピークは、次図のように非在来型を入れても、そう遠いことでは無さそうです。(2006年5月 ASPO Newsletter)

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# by tikyuu_2006 | 2006-05-13 01:00 | 石油ピークとは

「プランB」と「脱石油戦略」

<石油の埋蔵量は究極的に2兆バーレル、その半分をもう使った、が「石油ピーク論」です。一方、楽観的に、3兆バーレル、9兆バーレルとも言います。そして石油連盟は「280年は大丈夫」、となるのです。 これでは、国民は何を信じてよいか分からない、当然、楽観論が好まれます。専門家も「狼と少年」と、石油ピーク論を排斥し、マネーが全てのエコノミストは基本的に成長至上主義、これに同調します。 これをどう見るかですが、9兆バーレル、2兆バーレル論には、本質的な違いは無い、「資源の質」を考えるかどうかです。日本では資源を「量」のみで考え、「分かったつもりの専門家」が幅を利かせます。今必要なの「地球学」です>

●「
石油ピーク」:国家のリスク管理、安全保障問題として考える、信じる信じないでない
●エネルギー戦略:EPR、時間軸の視点を忘れずに、日本のためのplanBを戦略的に構築する
●改革すべき現代農業:自然と共存、地産地消がキーワード、自然の有機農業が大切である
●化学原材料:脱石油、脱天然ガスを計る必要がある。間伐材、古紙などを分子レベルで活用
●自然と共存:都市集中から地方分散、Relocalizationが世界の標語となりつつある
●日本は大陸でない:75%が山岳の島国であることを認識する、先ず日本の自然、大地を知る
●運輸が緊急課題:再評価すべき日本の鉄路、ヨーロッパではLRTが、富山市でライトレールが4月に


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# by tikyuu_2006 | 2006-05-11 10:14 | 日本のPLAN-B

ピークオイル論とイースター島の教訓

(石油技術専門誌「ペトロテック」:巻頭の時評、2005年4月13日、とても分かりやすく良い内容なので、東京大学工学系 六川修一教授のご了解を得てご紹介します)

わが国の最も大きなアキレス腱であるにもかかわらず、最も理解されていないものの1つがエネルギー供給の問題である。
国際的な石油地質学者であるCampbellらが主宰 するASPO(ピークオイル・ガス研究協会)は、米国における石油生産のピーク(ピークオイル)予測を的中させたHubbert 曲線を世界の在来型石油資源に拡張し、2010年以前のピークオイル到達を予想している。
しかしながらこの石油ピーク論は少数派の理論として必ずしも社会に受け入れられてはいない。それは、これが優れた石油文明論、しかも人類には受け入れがたい現代文明論になっているからである。

すなわち、20世紀半ばに始まったばかりの石油文明が、わずか50年余にしてその生産のピークを迎えるということは、残りあと50年、すなわち、わずか1世紀あまりで現代文明の繁栄が消滅することを示唆するからである。

実はこれに類する歴史的事実が既に存在する。モアイ像で知られる南海の孤島イースター島は、豊かな森林資源を使って16世紀当時としては世界的にも優れた文明を築き上げた。しかし、その文明を支えた森林の 急激な伐採によって、17世紀初頭には、とうとう島のすべての森が丸裸になってしまい、その結果、島の生活基盤そのものが崩壊してしまったのである。

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# by tikyuu_2006 | 2006-05-08 16:13 | 新しい文明の構想