「ほっ」と。キャンペーン

<   2009年 04月 ( 3 )   > この月の画像一覧

オバマの巧妙な戦略と日本の対応: アラスカ大学 赤祖父俊一

オバマ米大統領は巧妙な戦略家である。次々と政策を発表して、国内外の人々を魅了している。前大統領と異なることを世界中の誰にでもわかるように一言で示したいのであろう。彼は世界中の子供まで知っている地球温暖化に取り組むと発表した(もっとも「地球温暖化」という言葉を使わず「気候変動」と言った。一般市民には両者の区別は難しい)。それを聞いた世界中の人々は「ブッシュ前大統領と異なる」という印象を持った。カウボーイ的ブッシュ前大統領は地球温暖化を無視したため、世界の悪者にされていたからである。日本では「オバマは京都議定書に参加するのではないか」と期待したようである。
 オバマはその「気候変動」に対処する対策の一声として「自動車の効率を改良せよ」と述べた。これはすなわち、

・石油の輸入を少なくする。省エネになる。
・したがって米国の石油輸入の大赤字が軽減できる。
・長年放置してきた大気汚染が軽減できる。
・米国の自動車会社を国民の税金で再建し、トヨタのハイブリッド車より優秀なものを作る口実ができる。
・彼はデトロイトの自動車労働組合の大きな支持があったのでそれに応えられる(国民の多くのGMなど潰れてもよいと思っている)。


まさに一石二鳥、一石四鳥である。すなわち炭酸ガスなどは優先する問題ではないのであるが、これらをもって炭酸ガス放出の軽減になると胸を張って言える。
 ところが実際は米国の発電の50パーセント以上は石炭に頼っており、ハイブリッド車の電池は石炭発電に頼るしかない(原子力発電に切り替わるまで)。オバマは太陽電池、風力発電、その他もろもろの電源を開発せよと言っているが、米国の大電力消費を賄えるはずがない。いずれにせよ予算がない。

 したがって、石炭発電、炭酸ガス放出を続けなければならない。しかし、これを批判されれば、オバマの地球温暖化に取り組むということが矛盾してくる。板挟みになった環境保護局(EPA)は炭酸ガスを「汚染ガス」と認定し、炭酸ガスは健康に有害であるとした。これについて日本のメディアは「ついに米国は地球温暖化問題に真剣に取り組むことになった」と鬼の首を取ったような報道ぶりであると聞く。もともと他の国のことで騒ぐことはない。
 
 米国のメディアの反応は適当な日本語が考えつかないので「ニヤニヤしている」とでも表現しようがない。これは社会戯評の漫画によく表れている。ついでではあるが、ゴア前副大統領は日本では救世主として取り扱われているが、温暖化についての米国での戯評はジョーク程度に取り扱われている。
 このような日本の反応は極めて異常という他はない。日本の人たちの教育程度は炭素や炭酸ガスを敵視するほど低いのか。もし地球の大気中に炭酸ガスがなかったら、地球では海底火山で最下等の生物しか育たなかったはずである。植物は大気中の炭酸ガスを吸収して光化学作用による炭素の四つの腕に太陽エネルギーを捕獲し、我々の食糧を生産してくれているのである。植物がなければ地球表面は海と砂漠だけである。
 
ついでではあるが、オバマ政権は京都議定書に参加しない立場のようである。以前から中国とインドの参加なしには意味がないと発言しており、中国では中国を世界の工場にして何を言っているかと全く取り合わないので時間の無駄であろう。
 
 日本の若い優秀なレポーターでこんなことが見抜けない者はいないはずである。しかし、日本の大新聞の多くは全く空想に近い(しかも極めて不正確な)温暖化による大災害の記事で新聞を売りまくっているので、彼らは正確な報道ができないのであろう。新聞社は日本人一億を総馬鹿にしても儲けたいのか。
[PR]
by tikyuu_2006 | 2009-04-26 18:37 | これからの日本

Yahoo News: 石油ピークは食糧ピークであり文明ピークでもある

「石油ピークは食糧ピークであり文明ピークでもある」Yahooニュース:2009年4月15日7時24分配信

 【車社会を徹底して見直すことが大事】

 地球資源は有限であり、また自然にも限りがあることを現代人が理解することは至難のようである。持続的な経済発展と幾何級数的な成長を当然視する現代の工業化社会は際限なく地球からエネルギー・資源を収奪することとなる。その結果、増大するである廃棄物、ゴミなどは自然を地球規模で破壊している。気体のゴミが二酸化炭素であり、地球温暖化の元凶とされる。この意味で地球温暖化も現代社会の「浪費の結果」の一つ、その根本対策は「脱・浪費」しかないのである。

 この浪費を支える石油需要に供給が追いつかなったそのことを「石油ピーク」と呼ぶ。その事態はすでにもう来ている。脱石油文明は原理的に20世紀の象徴、膨張の逆を行くしかない。この脱・浪費には、まず無駄をしないことである。いうまでもなく無駄とは要らないということ、脱・浪費は生活水準の低下ということを意味するわけではない。欧米、特にアメリカ型の大陸で育った浪費型の文明を追従するのはもう止めにしたい、これはグローバリズムに振り回されないという意味でもある。

 日本のエネルギー消費は、1970年頃は今の半分程度でしかなかった。人口も今より少なくほぼ1億人、食料自給率も60%以上あった。そして心は豊であった、といるのではなかろうか。これを目標とすることはいかがであろうか。少子化は悪いことではないし、石油ピークを機に人口減を日本生存のむしろチャンスと考えたいものである。

 石油ピークは、車、船、航空機などの運輸システムを直撃する。石油が常温で流体だからだ。それも石炭液化、水素などと思わないこと。まずは車社会を徹底して見直すことが大事である。幸い欧米と比較するとまだ残っていると思われる「日本の鉄路」を再認識したい。つまり公共運輸機関を整え都市の構造を再構築すれば、地方の活性化、分散社会に通じよう。つまり地方分散を日本の新しい発展の契機とするのである。

 【もったいないの気持ちを基本に日本のプランBを提唱】


 食料生産も本来、地産地消が望ましい。そして自然エネルギーの活用もエネルギー密度は低いことを理解して、地方分散型を計ることである。そのような知恵、技術を育てること、さらにまた従来の規格大量生産、効率至上主義からの脱却する技術が重要なのである。その判断基準をエネルギー収支比、EPR(Energy Profit Ratio)で考えることも大事なことである。

 別の角度では、現代の石油漬け農業から地産地消型を推進する。また流行のリサイクルも考え直す必要があるといえるだろう。真の循環社会とは、3R(Reduce,Reuse,Recycle=節約、再使用、再利用)であり、このうちの最初のReduce(節約)が大事だからである。このような全般的な文明、社会改革は新しい雇用を生むはずで、人を大切にする思想を育むものと期待される。そしてこのような日本発の理念が国際的な尊敬をもたらし、日本の存在感は高まろう。アジアの国々との共存にも大きく貢献することであろう。この理念、思想が「もったいない」であり、そのための具体的な価値判断が「未来へのキーワード、EPR」である。

 このように、Reduce(節約)が大事なことであり、「もったいない」と思う気持ちがこれからの日本にとって、またエネルギー分野全体にとって必要不可欠なことである。そして、このような体系づくりとして、私は「日本のプランB」を提唱している。

 もともと、「プランB」とは、環境研究組織であるアースポリシー研究所の創設者及び所長であるレスター・R・ブラウンが提唱した考え方で、私達の未来を急速に蝕む傾向を逆転させるための総合計画である。最も重要な4つの目標は、気候の安定化、人口の安定化、貧困の撲滅、地球の破壊された生態系の修復。そして気候変動の安定化を目指すイニシアティヴの中心になるのは、今後の気温上昇を最小限に抑えるために、2020年までに炭素排出量を80%削減するという綿密な計画であるとしている。

 プランBの炭素削減目標を設定する際、従来通りのやり方のプランAではなく、人類文明が直面している脅威の大きさに比例して戦時下の素早さにより総動員で取り組むプランである。(執筆:石井 吉徳 東京大学名誉教授 工学博士、提供:オーバルネクスト)
[PR]
by tikyuu_2006 | 2009-04-21 03:56 | 新しい文明の構想

「リチウムイオン電池車と家電買い替え」が話題だが: ジェヴォンズのパラドックス?

リチウムイオン電池で走る自動車が二酸化炭素を出さない究極のエコカーをと言われますが、本当にそうでしょうか。何故ならその「資源は有限」、鉱山活動の一種ですから広範な「環境破壊」を伴うからです。先ず「リチウムを求めて」を覧ください、そして下記なども。

電池とは「一次エネルギー源ではない」こともお忘れ無く。 いま経済浮揚として15兆円のエコ自動車、省エネ家電補助などと、懸命ですが、EPR(Energy Profit Ratio)による科学的評価が不可欠と思います。科学合理性を欠く膨大な財政支出は、後世に更なる借金と環境破壊が残るだけとなるからです。

あたかも19世紀の「石炭問題」の著者ジェヴォンズの有名な「Jevons のパラドックス」を見る思いです。このパラドックスとは、イギリスでは産業革命とともに石炭消費が伸び資源不足が心配されるようになりました。 ワットの革命的な蒸気機関はそれを効率化したのですが、石炭消費はさらに伸び、「省エネルギー技術はエネルギー消費を増やす」、「省資源はその資源消費を加速する」結果をまねきました。
これは「脱炭素では二酸化炭素排出は減らない」という、今の温暖化対策の現実にも通じるようです。「もったいない学会」は、このような理由から「低エネルギー社会」を、と推進しています。これは技術至上主義への警告といえます。

「リチウム」への動きは「ある資源の減耗から別の資源の減耗へ乗り換え」、言い換えると「石油ピークからリチウムピークへ乗り換え」にすぎないのでは、と懸念されます。
「指数関数的成長の夢」よもう一度は、「有限地球」であり得ないのです。もうそろそろ現在の「経済恐慌の真因」を理解したいものです。私の「日本のプランB」とは、そのような意味です。

More: The Trouble with Lithium
[PR]
by tikyuu_2006 | 2009-04-12 14:58 | これからの日本