カテゴリ:新しい文明の構想( 72 )

エントロピーの法則と文明

エントロピーの法則を理解すると、経済学の意味、科学技術、そして文明の未来そのものが見えてくる
そのための「世界の名著」を紹介する,

1)[Entropy- A New World View] by Jeremy Rifkin 1980
この日本語訳は、
  「エントロピーの法則」 21世紀文明観の基礎 ジェレミー・リフキン 竹内均訳 1982 祥伝社
著名な地球物理学者、竹内先生は「訳者まえがき」において、
 現代物理学が絶対的な真理として認めているのは、この法則だけだという点である。意外と思われる方もおられるかもしれないが、その他のものは、たとえば、アインシュタインの相対性理論にしても、あくまで仮説であり、将来、この理論を包括する原理が発見されることが、すでに予測されている。つまりエントロピーの法則以外の物理法則は、すべて”暫定定理”と呼ぶべきものにすぎないのである。 そして、この法則が私たちに突きつけるのは、人類の利用可能なエネルギーの総量は有限である、という冷厳な事実であり、それと同時に、進歩とか、スピードとか、効率とかを最優先するニュートン以来の合理的世界観の限界をしめすことにほかならない、とのべられる。

 序でながら、このエントロピーの法則、熱力学の第二法則とは経験則、数学などで証明されることではない。例えば、コップに赤インクえを一滴落とせば自然に広がり拡散、薄くなる。 これがエントロピーの法則であり、エントロピーが増加したという。
 この逆は自然には起こらないが、化学的な処理をして、元の赤いインクに戻すことは出来るが、それには必ずエネルギーが必要である。 つまりこの「一方向性は絶対」なのである、宇宙がその創造以来一貫して膨張している、一部で集中が起こっているとすれば、必ずどこかで、それを保証するように拡散しているのである。言い換えると、エントロピーの低下は必ず増加を伴う、全体としては増大する。

これが「質と量の問題」に重要な理念を与える、「資源は質が全て」である、良質の石油の代替えとして、メタンハイドレート、海洋温度差発電などが見込み薄であることの原理原則的理由である。

2)[The Entropy Law and the Economic Process] by Nicholas Georgescu-Roegen 1981 Harvard University Press
日本訳はない。このニコラス・ジョージェスク=レーゲン著は、「第三の経済学」と言われ、その理念は
「経済のプロセスはエントロピー的である: それは物質、エネルギーの生産も消費もしない、 ただ低エントロピーを、高エントロピーに変換するのみである」となる。

3)「The Second Law] by P.W. Atkins: Scientific American Library 1984
この日本語訳は、
  「エントロピーと秩序」ー熱力学第二法則への招待  米沢富美子/森弘之訳、1992 日経サイエンス社。
 本著は数式を一切用いないで、図を多用して、その意味を詳細に語る。経験から理解できることを、詳しく説明する。本質を理解するから出来る、といえよう。

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「エントロピーについての考察など」
@生命とエントロピー(wikiより引用)
 物理学者、シュレーディンガーは、エントロピーや生命現象の本質についても考察、エントロピー増大の法則が示すところによれば、物体は崩壊を経て平衡状態に至る。しかし、生物は平衡状態にはならない。そこで生物が生存することによって生じるエントロピーを、負エントロピーによって相殺することで、エントロピーの水準を一定に保持している。つまり食料からエネルギーを摂取している。
@文明社会は質の良い資源・エネルギーで維持される
「エネルギーは質が全て、量ではない」
http://localization.web.fc2.com/oil_depletion/netenergy.html
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by tikyuu_2006 | 2015-11-10 11:07 | 新しい文明の構想

強欲資本主義から「コーポラティズム」へ

近代社会終焉の始まり、世界に広がる99%の反乱
いずれ挫折するでしょう、アメリカ追従の日本指導層、エリート階級

繰り返される超低投票率、その選挙の意味するところ。若者の諦め、政治にも国家にも冷めている、ではどうするか、今のままでは益々日本も、世界も悪くなる。1%のトップが富の殆どを浚って暴走する強欲資本主義、それが「コーポラティズム」、多国籍企業のやりたい放題、国家などなんのその。世界中は不安定、テロ社会となる、お分かりでしょうか?
 
「コーポラティズム:Corporatismが支配するアメリカ」、想像を絶する資金力をつけた経済界、政治と癒着するどころか今では支配する、究極的な強欲資本主義の暴走。
そして日本の女性ジャーナリスト、『政府は必ず嘘をつく』、ある「牧師のひとり言」など。

アメリカのエリート大学は若者に教養と規律を与える場ではなくなっている。大学は学部生を教える仕事を薄給の非常勤講師に任せる一方で、学生とはほとんど接することのない著名な研究者をリクルートすることに血道をあげている。経験が豊かで献身的な教員の指導のもとで、学生たちがさまざまな概念について意見を交換し、人生の目的を考え、それまで常識と考えてきたことに疑いを抱くような経験をさせるという役割はもはや重視されていない。

親にも問題がある。いまや十代あるいはそれ未満の子供時代でさえ、名門大学に入るための激しい競争のなかにいる。・・・完璧な経歴づくりは、プレスクール選びから始まり、小中学校を通じて続く。これらが社会格差を増大させ、コミュニティ意識を希薄化させている。この歪んだ構造が教育的な問題だけでなく、政治・社会問題も作り出している。
http://www.foreignaffairsj.co.jp/essay/201505/Scialabba.htm

 「スーザン・ジョージ」、雇用を増やす唯一の道は、経済を全面的に「グリーン経済」にすることです。医療や教育はじめ、生活環境を価値の中心に置き、変革につながるすべてのものに投資することを意味します。人間は自然の法則を尊重せずには存在できません、環境をもっとも重要な価値にすべき。
 どんな正しいことでも、言うだけでは起こりません。みんなが一緒になって、事を起す。連携こそが前進できる道です。いいアイデア、いい提案があり、なすべきことがわかっていても、お互いに連携しないと前進しません。
http://diamond.jp/articles/-/16095?page=6
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by tikyuu_2006 | 2015-06-03 08:16 | 新しい文明の構想

地球は本当に温暖化しているのか、その科学的データ、考察など

地球温暖化の脅威、対策などは、内外メディアで頻繁に報道されますが。その原点、自然観測データそのものについては、あまり語られません。
むしろかなり偏っているようです。「脱原発か温暖化か」といった恣意的な報道すらあります。それは原発推進と地球温暖化危機論がセットだったと、3・11原発事故で思う人が増えたからでしょうか。
そこで改めて地球の科学、観測データなどを、そのまま整理してみました、先ずはご覧下さい。


何故自然に聞くことが、スーパーコンピュータ・モデルに優先するのか、それはモデルとは人間が自然を理解するレベル以下でも以上でもないからです。 つまり自然に教わることが最も大事、その聞き方を補助するのがモデルと言うべき、だが実態はそうなっておらず温暖化モデル研究者に電気、機械工学系が多く、スーパーコンピューター、情報技術関係者の花形分野となっている。専門分化の弊害がここにも顕れており、さらに欧米追従の体質が、盲目的なIPCC信仰を招いている。

●「順不同で、以下じっくりとご覧を」
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●温暖化危機、科学が物語る事実、>南極大陸の氷、「実は増加していた」 NASA2015年
http://www.cnn.co.jp/fringe/35072954.html
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簡単に言えば、とにもかくにも過去100年くらい、0.6度くらいは温暖化している、故に地表面、海からの水の蒸発量は増える、だが永遠には続かない。そして赤道では雨で落ちる、だが平均気温が零下のところでは雪、つまり氷で落ちる。だから氷床の本体、中心部は厚くなる、これが北極でも南極でも起こっている。これは当たり前、子供でも分かること。自分で考える、それが大事、原点なのです。
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●以前はこんな情報もありました、日本で話題にしませんが。
拠りどころを失った温暖化対策法案 IPCC崩壊 それでも25%を掲げ続けるのか WEDGE Infinity(ウェッジ)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/843
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●国立極地研究所、グリーンランド過去4千年の温度復元(2015年1月記)
http://www.nipr.ac.jp/info/notice/20111122.html
[上] 過去170年間、[中] 過去千年間、[下] 過去4千年間年の結果。「気象観測データ(赤)」と「観測と気候モデルから導出したデータ(黒)」を氷床コアを使った温度復元データ(青)と比較
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●「地球の温暖化について」:2014年記
地理学の鈴木秀夫(1932- 2011)東大名誉教授:「若きYahooはその後」・東大駒場S26同窓会誌(2012年号)より引用
http://oilpeak.exblog.jp/22800433
大学における地理学とは一体何だという疑問がありますので、そこから説明しましょう。地理というのは、理、葉理の「理」と同じで、地球の表面の模様ということです。地球大で見れば、森林と砂漠、人種、言語、宗教,文明などが、空間的に地域差があり、あきらかに模様を描いています。そんなことは、中学・高校段階で習いましたが、いつ、どうして、そうなったかということになると、大学レベルの問題になります。ところが、大学でも、それはあまり教えられていませんでした。最近まで、わからなかったからです。放射性炭素による年代測定が出来るようになって、それがかなりはっきりわかって来ました。

模様ということについて例をあげますと、もっとも最近の大事件であった阪神淡路大地震で、多くの人々の意識にのぼった「活断層」の研究は、はじめ地理学者が「山の形」という目でみえる模様を、研究対象としてフィールドワークをつみ重ねて来た結果なのです。あの大地震がおこった時すでに東大出版会から、日本中の活断層の分布図が出版されていました。
「形から」というのを説明しますと、ある山脈の尾根が、ある所で急に位置を変えている、扇状地という一見平凡な地形がある所で微妙な不連続をみせている、そしてその上と下で考古学的にも不連続があるというようなことも、年代測定を伴った地道な研究でわかってきました。
活断層のことは、この小論の外ですが、「温暖化」ということについても、気候の変化が、地表の形から読み取れるのです。今、読んでいただいている諸兄は、本州以南出身の方が多いでしょう。私もそうです。北海道にはじめて行った時、何か違う所に来たと感じました。その第一のものは、全島に広がるなだらかな地形だと思います。
学部学生の頃、道庁につとめるある先輩の仕事―地下水探査―に「人夫賃」をもらって行った時に、その地形について強い驚きを持ちました。院生になってから、ドイツのDAADのお蔭でボン大学に行きましたが、野外巡検に行った時、教授は同じような地形を示しながら、これが「周氷河地形」であると説明を受けました。
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「周氷河」とは、氷河ができてもよい低い温度の所でも、水がないため氷河が出来ない所のことです。そこでは地表は氷河というオーバー無しに寒気にさらされて凍結し、また、融解をくりかえして静かにくずれ落ち、なだらかな地形になってしまったのです。ですから、北海道には、あまり雪が降らなかった時があったということになります。何故か。西高東低の気圧配置の時、日本海側に雪が降りますが、その水は日本海から蒸発してきたものです。ということは、北海道の西の日本海が凍結していた時があったということになります。それが氷河期です。

北海道の例は、私が明らかにしたことですが、世界の各地から、温度変化・降水量変化の歴史が報告されています。それらもタタミ一畳ほどの地図に年代ごとに記入して『気候変化と人間 -1万年の歴史-』という本にまとめました。その結果の最近の部分を述べますと、いま、地球は温暖化の時期にあります。いまより温暖という状況は、6,000 年前に実際におこったことであり、その時、海面は上昇し、東京湾岸は栃木県南部にありました。
それから寒冷期に入り、また温暖化して、現在の姿があります。6,000 年という大きなスケールに、数百年、数十年というスケールの変動が重なっています。1755 年7月「奥州津軽領雪降ること三尺余」という記録がありますが、その頃の低温は、世界的なもので「小氷期」と呼ばれています。そのスケールで見ても、いま、地球は温暖化の時代です。だからやっかいなので、今の温暖化は自然のものか、人間の関与によるのか見わけることがむずかしいのです。たとえば工業化が進んでいた1970 年代にも、世界レベルで気温が低下し、「小氷期の再来」という文字が新聞に見えました。その頃の論文で、年平均気温が2℃さがるとカナダの小麦生産はゼロになるというのがありました。

私は、もう現在の変化の研究にタッチしていませんが、後輩から送られてくる論文をみると、温暖化説が多く、一方、少数意見として寒冷化の可能性説もあります。もっと重要な問題があります。温暖化が事実とした時、それは本当に人類にとって困ったことであるのか、という問いです。カナダの小麦生産は増えるでしょう。ロシアも住みやすくなるはずです。サハラ砂漠には雨が降って農業がさかんになります。東京が水没しても、その繁栄は、栃木県南部に移るということです。温暖化の問題には、国際政治というレベルのことが背後にあるのだと思います。(以下略)
今は亡き鈴木秀夫君とは東大駒場の同級生、そして本郷では同じ理学部(地理、地球物理)でした。同君の卓見に敬意を表します。

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●地球温暖化問題をいかに世界政治と経済の歴史的流れの中に位置づけるか
アラスカ大学国際北極圏研究センター 赤祖父俊一 (2009年7月)
http://oilpeak.exblog.jp/22769495/
その一部引用)地球温暖化問題はいかに原子力問題に関係しているか。この問題を理解するためには地球温暖化問題はどのようにして生まれてきたのかを知る必要がある。1980年代、当時の英国首相マーガレット・サッチャーは英国の将来は原子力発電なしには不可能という結論に達したが、英国民の猛烈な反対を受けた。ちょうどその当時、極めて粗雑な地球温暖化のコンピュータ・シミュレーションの結果が発表され、CO2の削減をしないと将来(2000年以降)、大災害、大異変が起きるということになった。サッチャー首相は原子力発電反対に対して地球温暖化をもって対向すればよいと考えたようである。彼女は英国民に原子力か地球温暖化による大災害、大異変のどちらを取るかを選ばせようとした。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は彼女の強い保証と支援なしには設立されなかったであろう。彼女は地球温暖化問題をさらに研究するためにハドレー気候研究センターを設置した。当時、気候学はあまり日の目を見ない学問であった。もともと新聞記事になるような学問分野ではなかったが、一躍脚光を浴びることとなった。したがって、CO2説は科学の一つの仮説としては妥当であるが、IPCCはその誕生から原子力に関係し、「一週間後の天気さえ予報できないのに、どうして世界の終焉が予測できるか」という疑問は最初からあったが、IPCCは大災害、大異変を予報しなければならない運命をもっていた。
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●自分で気候の歴史を学ぼう
1)気候と文明・気候と歴史
鈴木秀夫・山本武夫 (朝倉書店、絶版) 
http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
2)古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史
Brian Fagan (2004) The Long Summer: How Climate Changed Civilization
ブライアン フェイガン (河出文庫) [文庫]
http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
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●温暖化について様々な記事を集めた「乱闘になる温暖化問題」ヘッドライン (2014年4月7日 田中 宇)」
3月31日、FT紙が「気候変動が人類に破滅的な影響を与えるという考え方は馬鹿げている。国連の気候変動パネル(IPCC)が発表した報告書は、温暖化による予測される被害をひどく誇張している」と主張する記事を掲載した。記事を書いたのは英国の経済学者リチャード・トール(Richard Tol)で、彼は気候変動の経済的影響を専門にしている、など。
http://tanakanews.com/140407warming.htm
 学界自身、温暖化がプロパガンダであると露呈していく中で、態度を変えざるを得なくなっている。米国の物理学会は、温暖化問題に対する組織としての姿勢を劇的に転換し、温暖化懐疑派として著名な3人の学者を、広報委員会の委員に加えた。米国の物理学界では、人為的温暖化を確定的だと言う学者は、気候変動をめぐる不確定要素を過小評価しているという見方が広がり、その結果、学会を代弁する広報委員会に懐疑派が入ることになった。学界における誇張派の「主流派」としての地位が揺らぎ出している。
American Physical Society Sees The Light: Will It Be The First Major Scientific Institution To Reject The Global Warming 'Consensus'?
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●地球物理学者で、もったいない学会理事、元通産省地質調査所長、名古屋大学小川克郎名誉教授による、地球寒冷化を示す最新の研究成果などです。 温暖化懐疑論と片付けないこと、これは科学的な観測データ、分析です。

その小川克郎博士の最近のグラフ、先入観なしにご覧になとその意味が理解できます。 気温、気候の変化は太陽活動と相関しています、単調増加のCO2とではないのです。 
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●小川グループは日本地球惑星科学連合2012講演会でも発表、「過去110年間の地球気温変化とCO2放出及び太陽活動との関係~NASA/GISS気温データベースによる」(尚業千、菅井径世、小川克郎)、
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●アラスカ大学、赤祖父俊一名誉教授による寒冷化、太古からの気候変動など、
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もともと二酸化炭素の増減と温度変化は調和的ではない、緯度によっても違う
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地球の気温は、太古より大きく変動してきた、
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●またごく最近の太陽活動変化について、下記の図などご参考、
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冬眠する太陽、周期的活動に異変、地球に低温期到来か、いま4つの極が、と朝日新聞の科学記事、
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そして太陽に異変 静穏化で地球は寒冷化するのか と日経サイエンスも報道します、 
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●関連して日本の気温平均の変化、気象庁など
1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように選定された以下の17地点の月平均気温データ。網走,根室,寿都(すっつ),山形,石巻,伏木(高岡市),長野,水戸,飯田,銚子,境,浜田,彦根,宮崎,多度津,名瀬,石垣島、
赤線が引いてあるので、惑わされやすいが最近は下降気味になっている。
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海洋の水温は大気ほど急には変化しない、そして遅れる、
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そして赤祖父俊一氏の図です
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●さらに、次のような見解もあります、ご参考に、
行き過ぎる「温暖化脅威論」:IPCCを絶対視してはならない、自然は永遠の謎だから
氷河の後退については、ヒマラヤの氷河のように1800年以前からすでに後退していた、のでした。
そして北極白熊が絶滅すると言う危機についても、データは北極熊は減っていないと言ってる。

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●北海道新聞が地球は寒冷化している、との特集記事を出した、地方紙から本音ベースの報道が
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そしてこれも、http://oilpeak.exblog.jp/22754410/
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by tikyuu_2006 | 2015-05-21 01:31 | 新しい文明の構想

気候と文明・気候と歴史

1)気候と文明・気候と歴史
鈴木秀夫・山本武夫 (朝倉書店、絶版) 
http://www.ne.jp/asahi/wtnb/2000/recommend/genre1/suzuki-yamamoto.htm
古代の四大文明といわれるものが、いずれも今からおよそ5千年前に大河の流域に花開き、そしておよそ3千500年前に滅んだことは、よく知られています。ところで、なぜ4つなのか。大河といっても、たとえばなぜガンジス川ではなくインダス川なのか、なぜ揚子江ではなく黄河なのか。なぜアマゾン川ではなくナイル川なのか。そして、なぜそろって5千年前に興り、なぜいっせいに滅んだのか。滅亡の方は一応、民族大移動が原因とされていますが、ではなぜ至る所で同時に民族移動が起こったのか。これらの疑問に自信を持って答えられる人はほとんどいないでしょう。確かに中学や高校ではそこまでは教わりませんでした。こんな質問をする生徒は、間違いなく先生に嫌われるでしょうね。

しかし、ここに答えが用意されているのです。地球規模の気候の、千年単位の変動を捉えることによって。おおまかにいうと、今からおよそ1万年前に最後の氷河期が終わると同時に、地球の平均気温は上昇し始め、5千年前まで続く高温期となります。高温期の終わりと同時に、乾燥化が始まり、農業に適した土地が縮小したため、人口の集中化が始まりました。これが、あの4つの大河の流域とその周辺で(そして、そこでのみ)起こったのです。実に気宇壮大な話で圧倒されますが、けっして大風呂敷ではなく、湖底に堆積した花粉の分析など、膨大なデータをもとに、文明成立の自然条件が明らかにされます。そして、問題の3千500年前に何が起こったのか?

本書は「気候と人間シリーズ」全7巻の第4巻で、「気候と文明」「気候と歴史」の2部分に分かれ、2人の著者が分担しています。4大文明の話はその前半の話題の1つですが、後半では日本の歴史において百年単位の気候変動が果たした役割を、統一国家の成立と中世における東日本と西日本の勢力交代などに探っています。

大文明の興亡も、国家の盛衰も、それを担った人間とその社会の偉大さや愚かさを映し出すものであることは確かでしょう。しかし人間は、もしかしたら百年~千年単位の気候変動という、所詮人間にはどうすることもできない、というよりも、その社会の人間には予測することすらかなわない、自然の大きな営み、いや、気まぐれ(年平均気温にしてわずか±1~2度の変化!)に翻弄されているのかもしれません

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2)古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史
Brian Fagan (2004) The Long Summer: How Climate Changed Civilization
ブライアン フェイガン (河出文庫) [文庫]

地球上の全ての生命は、誕生以来約 40 億年の激変する地球劇場のドラマとして展開してきた。主として地軸の傾きや太陽活動の変化といった抗しがたい天文学的要因によって、過去 50 万年の間にもほぼ4回の長い氷期と短い間氷期のサイクルを繰り返し、現在は第 4 間氷期のほぼ末期である。人類はこの氷河と共に現れた。途中ミニ氷河時代を挟んでいるが、過去 1万5000年の間氷期はそれでも最も気候的に安定した時代であった。とはいえ詳しく見ると実は干ばつと大洪水の繰り返しの歴史でもあった。

 著者は冒頭で、バグダッドの南で繁栄した古代都市ウルの干ばつによる突然の崩壊と現代まで続くミシシッピ川の洪水との闘いを述べて、問題の所在を示している。そして過去二万年の第4間氷期の気候大変動がメソポタミア、エジプト、マヤ・インカなどの古代文明に与えた影響をそれぞれの残された間接的気候記録に基づいて評価し、現代都市文明の脆弱性に警告を発している。

 ミシシッピ川は自らの意思にしたがって1,000年に一度くらいの割合で川筋を変えてきたが、半定住の狩猟採集民にとっては洪水は恵みにこそなれ避難は殆ど問題にならなかった。湿原が干拓されて農地に変り、三角州に都市が建設されてから洪水が大問題となった。万里の長城に匹敵する両岸の堤防治水工事といえども、100 年ごとに訪れる洪水に対してはともかく、1,000 年に一度の規模の大洪水に対しては無事を祈るばかりと著者は予言している。現にその脆弱性の一端を最近のハリケーン被害で露呈した。

 いずれの古代都市のケースでも、もともと移動性の狩猟採集民が地域の温暖湿潤化によって農業生産を始めて定着し、都市文明を発展させ人口の増大をひきおこす。やがて必ず襲う寒冷化によって生産能力が低下し、過剰に増大した人口を支えきれず、都市が滅亡するとの例外の無い筋書きである。例えば 9~13世紀の5世紀間ヨーロッパは安定した温暖な気候に恵まれたが、南北アメリカ大陸は深刻な干ばつに見舞われ、筋書き通り北部では戦争が起こり、南部ではマヤとインカの大文明が崩壊した。しかし南カリフォルニアのチュマシュ族だけはこの大干ばつの時代を生き抜いた。その智慧は生産性を高める競争ではなく、相互依存を促進することであって、大陸内部の狩猟採集民と海岸の漁民との交易による富の分配と住み分けであったとのことである。

 この生き残り戦略は動物の天敵から逃れる戦略に通ずるものがある。草食性のカメムシとその天敵の捕食性カメムシとの関係では、捕食者が増大したときに被食者は繁殖率を上昇させて個体群を守るのでなく、むしろ低下させて捕食者の餌を減じて生き残ろうとする。地球劇場の激変するドラマの進行は何人も止めることは出来ないが、二酸化炭素排出規制など、それによる災害を少なくさせることは可能である。中でも最大の課題は地球規模の人口問題である。歴史上の古代都市文明の崩壊は、いずれも人口増大によって繰り返された人災であるというのが本書の結論である。本書では過去二万年にわたる中国を始めとする東アジア文明については一切言及されていないのが物足りないが、おそらくこの結論は変らないであろう。本書は右肩上がりの文明至上主義の人間に大自然の摂理に沿った生物としての生き方を考えさせる機会を与えてくれる良書である。 (山岸 秀夫 編集委員)

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3)関連してご覧を 
●「地球は本当に温暖化しているのか、その科学的データ、考察など」
http://oilpeak.exblog.jp/18328015

●「行き過ぎる「温暖化脅威論」:IPCCを絶対視してはならない、自然は永遠の謎だから」
http://oilpeak.exblog.jp/8177019
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by tikyuu_2006 | 2015-04-25 16:04 | 新しい文明の構想

車から開放された日本、その国のかたちとは

高速道路から日本橋を取り戻そう

土建大国日本、その東京オリンピックだが、日本橋でこれが出来るか、ソウルの撤廃された高速道路と水の公園、(左より施工前の清渓川高速道、施工中、そして右側画像が施工後の清渓川)
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今では市民の憩いの場、私はLGに講演を頼まれ韓国、ソウルに初めて行き、そして見ましたこの「水辺の公園」を、それは大変な驚き、韓国観が変わりました。講演も東京にもない立派な商工会議所・国際会議場でした。
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http://everest.cocolog-nifty.com/gassan/2012/04/post-4930.html#_ga=1.264749583.1426402577.1407021088

アメリカでも撤去された高速道路
ポートランド街づくりの象徴、1974年に完成したトム・マッコール・ウォーターパーク、ダウンタウン、そして美しいウィラメット川。オレゴン州北西部マルトノマ郡にある都市、全米で最も住んでみたい都市”に選ばれる街だとか、
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https://messe.nikkei.co.jp/js/column/cat454/119003.html

かって日本にも、小泉政権当時、このような提言があった、
「日本橋川に空を取り戻す会」 平成18年9月伊藤 滋、奥田 碩、中村英夫、三浦朱門
http://www.nihonbashi-michikaigi.jp/imagine.html
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by tikyuu_2006 | 2015-03-23 08:54 | 新しい文明の構想

「自然は有限 脱浪費を」、毎日新聞、特集ワイド

原発再開に懸命な政府、財界だが、あるメディアは原発増設とまで高揚する。だがそれは完全な間違い錯覚です。原子力は無限でも、地震国日本では安全でもない、放射性廃棄物の処理は10万年の問題だが、そんな場所は地殻変動列島日本には無い。フィンランドのオンカロは18億年もの安定した大陸の地塊にある、そこで改めて大きな私の新聞記事ご覧を、
「原発の呪縛 日本よ!」 -この国はどこえ行こうとしているのか-:毎日新聞2012年8月24日
「自然は有限 脱浪費を」 地球物理学者 石井吉徳
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取材を終えたうだるように暑い日。東京に高層ビルが突き刺さるようにのびるさまを見上げながら、石井さんの言葉をかみしめた。 「内野雅一」
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by tikyuu_2006 | 2014-12-27 21:26 | 新しい文明の構想

終焉する石油文明、日本列島で生きる民族の知恵

「終焉する石油文明、日本列島で生きる民族の知恵」
-脱経済成長、量より質、自然と共存、地方分散の低エネルギ-・脱浪費-
(2014/10/4 記)

先ず理解すべき「地球は有限、資源は質が全て」、「日本列島」とは
有限地球観、人類文明の一大変換期、自然の恵みで生きる、エネルギー・水・食料
石油ピークは人類史の変革、エネルギー基本政策の見直し、原発は止めるしかない
崩壊する資本主義、金融緩和の生んだ超格差と貧困、世界各地の紛争
政産官学の癒着、企業献金と政党助成金の矛盾、民の心の萎縮と無気力
いずれ来る関東震災、東京首都一極集中は国家の危機、備えは地方分権・分散
日本列島はユーラシア、北アメリカ、フィリピン海、太平洋の4プレートが交叉する大変動帯
東日本と西日本は別のプレート、その間がフォッサマグナという一大地溝帯、噴火した御嶽山はその西縁に、
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権力に「言葉を奪われない」、「空気」に支配されない
論理的議論の萎縮、硬直する国家制度と風土、
思想的に徹底したものをもたない、欧米依存しない文化、史観、自己の確立、
論理的な分化と統合、グランド・デザイン、総合知と思考の戦略化
豊かな構想力、ダイナミックな思想、戦略、緻密な戦術分化
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求められる「組織の自己革新能力と創造」
自立、自然と共存、自然エネルギー、地産地消
真の適応能力、官僚組織は異端者を嫌う、既存知を疑う知識創造、
わかったつもりは無知に劣る、イノベーション:異端の知性を取り込む総合知、教養
もう手本はない自分で考える、当たり前の学習、棄却と自己否定の科学・技術
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「歪んだ日本の科学・技術研究」、巨額な国費とセット、産官学政の利権構造
原発、水素と温暖化危機論の共存、CCS、排出権取引より低エネルギー、脱浪費
環境問題としての温暖化危機論の非科学性、いま地球は寒冷化している、脱IPCC信仰
エネルギーはその質、EPR=Energy Profit Ratio:エネルギー収支比で判断すること、
これはEROI=Energy Return on Investment ともいう

次図は地球物理学者、元通産省地質調査所長、名古屋大学小川克郎名誉教授による研究成果、温暖化懐疑論と片付けないこと
http://oilpeak.exblog.jp/18328015
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シェール革命はバブルだったのか、アメリカBakkenの例
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下記ご参考、国土交通省北陸地方整備局ホームページより、
http://www.hrr.mlit.go.jp/matumoto/contents/sub/kantan/fusigebook/fusigi4.htm
フォッサ・マグナはラテン語で[大きい割れ目」という意味である。明治の初めに日本へやってきたドイツの地質学者エドモント・ナウマン(1854-1927)が最初にこれを発見した。
 日本列島を横断する大断層線であり、その西の縁は糸魚川(新潟県)から静岡にかけて走り、糸魚川・静岡構造線ともよばれる。西の縁の西には日本アルプスがそびえ立ち、この縁上の諏訪湖から西南へ向かう、日本のもう一つの大断層線である中央構造線もまたナウマンが発見したものである。フォッサ・マグナの東の縁は関東山地であり、したがってフォッサ・マグナの幅は数10kmである。フォッサ・マグナには約10kmの厚さの堆積物が堆積している。
 フォッサ・マグナの西の縁は糸魚川から姫川をさかのぼり、青木湖、中綱湖、木崎湖のいわゆる仁科三湖を経て松本盆地を通り、諏訪湖の南から釜無川に沿って南下し、甲府盆地の西の端から富士川を経て太平洋へ達している。飛騨山脈を赤石山脈の東の縁を走っているといってもよい。ここに出てきた湖や盆地はいずれも、フォッサ・マグナが沈降によって造られた地形であることを示している。その沈降が隆起に変わり、そこに火山活動が加わって現在のフォッサ・マグナができたのである。フォッサ・マグナに関係した火山としては、焼山・妙高山・黒姫山・浅間山・霧ヶ峰・蓼科山・八ヶ岳・富士山・愛鷹山・箱根山・天城山などがある。
そして今回、フォッサマグナ西縁で御嶽山が噴火。

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by tikyuu_2006 | 2014-10-04 08:03 | 新しい文明の構想

Oil Supply Limits and the Continuing Financial Crisis

Oil Supply Limits and the Continuing Financial Crisis - Unofficial Version
By Gail Tverberg
Published in Energy Volume 37, Issue 1, January 2012, Pages 27-34. Official version available at Science Direct.
http://ourfiniteworld.com/oil-supply-limits-and-the-continuing-financial-crisis/

Abstract
Since 2005, (1) world oil supply has not increased, and (2) the world has undergone its most severe economic crisis since the Depression. In this paper, logical arguments and direct evidence are presented suggesting that a reduction in oil supply can be expected to reduce the ability of economies to use debt for leverage. The expected impact of reduced oil supply combined with this reduced leverage is similar to the actual impact of the 2008–2009 recession in OECD countries. If world oil supply should continue to remain generally flat, there appears to be a significant possibility that oil consumption in OECD countries will continue to decline, as emerging markets consume a greater share of the total oil that is available. If this should happen, based on these findings we can expect a continuing financial crisis similar to the 2008–2009 recession including significant debt defaults. The financial crisis may eventually worsen, to resemble a collapse situation as described by Joseph Tainter in The Collapse of Complex Societies (1990) or an adverse decline situation similar to adverse scenarios foreseen by Donella Meadows in Limits to Growth (1972).

Highlights
► Reduced oil consumption leads to lower economic growth and less capacity for debt.
► Lower capacity for debt leads to debt defaults, reduced credit, falling home prices.
► Oil supply limits appear to be a primary cause of the 2008–09 recession.
► If world oil supply remains level, more recession can be expected in OECD countries.
► Inadequate demand for high-priced oil is likely to cause much oil to be left in place.

http://ourfiniteworld.com/oil-supply-limits-and-the-continuing-financial-crisis/
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by tikyuu_2006 | 2014-08-21 22:15 | 新しい文明の構想

「21世紀に生きる君達へ」

司馬遼太郎の遺言とされる「21世紀に生きる君達へ」
1996年2月12日没(享年72歳)

 私は、歴史小説を書いてきた。
 もともと歴史が好きなのである。両親を愛するようにして、歴史を愛している。
 歴史とはなんでしょう、と聞かれるとき、「それは、大きな世界です。かって存在した何億という人生がそこにつめこまれている世界なのです。」と答えることにしている。

 私には、幸い、この世にすばらしいたくさんの友人がいる。
 歴史の中にもいる。そこには、この世では求めがたいほどにすばらしい人たちがいて、私の日常を、はげましたり、なぐさめたりしてくれているのである。
 だから、私は少なくとも二千年以上の時間の中を、生きているようなものだと思っている。
この楽しさは・‥もし君たちさえそう望むのなら・・・おすそ分けしてあげたいものである。

 ただ、さびしく思うことがある。
 私が持っていなくて、君たちが持っている大きなものがある。未来というものである。私の人生は、すでに持ち時間が少ない。例えば、21世紀というものを見ることができないにちがいない。

 君たちは、ちがう。
 21世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある。

 もし「未来」という街角で、私が君たちを呼びとめることができたら、どんなにいいだろう。
「田中君、ちょっとうかがいますが、あなたが今歩いている21世紀とは、どんな世の中でしょう。」そのように質問して、君たちに教えてもらいたいのだが、ただ残念にも、その「未来」という町角には、私はもういない。

 だから、君たちと話ができるのは、今のうちだということになる。
 もっとも、私には21世紀のことなど、とても予測できない。 ただ私に言えることがある。
それは、歴史から学んだ人間の生き方の基本的なことどもである。
 
 昔も今も、また未来においても変わらないことがある。そこに空気と水、それに土などという自然があって、人間や他の動植物、さらには微生物にいたるまでが、それに依存しつつ生きているということである。
 自然こそ不変の価値なのである。なぜならば、人間は空気を吸うことなく生きることができないし、水分をとることがなければ、かわいて死んでしまう。
 さて、自然という「不変のもの」を基準に置いて、人間のことを考えてみたい。
 人間は、・・・くり返すようだが・・・自然によって生かされてきた。古代でも中世でも自然こそ神々であるとした。このことは、少しも誤っていないのである。歴史の中の人々は、自然をおそれ、その力をあがめ、自分たちの上にあるものとして身をつつしんできた。
  この態度は、近代や現代に入って少しゆらいだ。
  ・・・・人間こそ、いちばんえらい存在だ。という、思いあがった考えが頭をもたげた。21世紀という現代は、ある意味では、自然へのおそれがうすくなった時代といっていい。

 同時に、人間は決しておろかではない。思いあがるということとはおよそ逆のことも、あわせ考えた。つまり私ども人間とは自然の一部にすぎない。というすなおな考えである。
 
 このことは、古代の賢者も考えたし、また19世紀の医学もそのように考えた。ある意味では平凡な事実にすぎないことを、20世紀の科学は、科学の事実として、人々の前にくりひろげてみせた。
 20世紀末の人間たちは、このことを知ることによって、古代や中世に神をおそれたように、再び自然をおそれるようになった。
 おそらく、自然に対しいばりかえっていた時代は、21世紀に近づくにつれて、終わってゆくにちがいない。

 「人間は、自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている。」と、中世の人々は、ヨーロッパにおいても東洋においても、そのようにへりくだって考えていた。
 この考えは、近代に入ってゆらいだとはいえ、右に述べたように、近ごろ再び、人間たちはこのよき思想を取りもどしつつあるように思われる。
 この自然へのすなおな態度こそ、21世紀への希望であり、君たちへの期待でもある。そういうすなおさを君たちが持ち、その気分をひろめてほしいのである。
 そうなれば、21世紀の人間は、よりいっそう自然を尊敬することになるだろう。そして、自然の一部である人間どうしについても、前世紀にもまして尊敬し合うようになるにちがいない。そのようになることが、君たちへの私の期待でもある。

 さて、君たち自身のことである。
 君たちは、いつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。
 ・・・自分に厳しく、相手にはやさしく、という自己を。
 そして、すなおでかしこい自己を。
 21世紀においては、特にそのことが重要である。
 21世紀あっては、科学と技術がもっと発達するだろう。科学・技術が、こう水のように人間をのみこんでしまってはならない。川の水を正しく流すように、君たちのしっかりとした自己が、科学と技術を支配し、よい方向に持っていってほしいのである。
 右において、私は「自己」ということをしきりに言った。自己といっても、自己中心におちいってはならない。
 人間は、助け合って生きているのである。
 私は、人という文字を見るとき、しばしば感動する。ななめの画がたがいに支え合って、構成されているのである。
 そのことでも分かるように、人間は、社会をつくって生きている。社会とは、支え合う仕組みということである。
 原始時代の社会は小さかった。家族を中心とした社会だった。それがしだいに大きな社会になり、今は、国家と世界という社会をつくり、たがいに助け合いながら生きているのである。
 自然物としての人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていない。
 
 このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。
 助け合うという気持ちや行動のもともとは、いたわりという感情である。
 他人の痛みを感じることと言ってもいい。
 やさしさと言いかえてもいい。
 
 「いたわり」
 「他人の痛みを感じること」
 「やさしさ」

 みな似たような言葉である。
 この3つの言葉は、もともと1つの根から出ているのである。
 根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練してそれを身につけねばならないのである。

 その訓練とは、簡単なことである。例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、そのつど自分の中でつくりあげていきさえすればよい。
 この根っこの感情が、自己の中でしっかり根づいていけば、他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。
 君たちさえ、そういう自己をつくっていけば、21世紀は人類が仲よしで暮らせる時代になるにちがいない。
 鎌倉の武士たちは、「たのもしさ」ということを、たいせつにしてきた。人間は、いつの時代でもたのもしい人格を持たねばならない。人間というのは、男女とも、たのもしくない人格にみりょくを感じないのである。

 もう一度くり返そう。さきに私は自己を確立せよ、と言った。自分に厳しく、相手にはやさしく、とも言った。いたわりという言葉も使った。それらを訓練せよ、とも言った。それらを訓練することで、自己が確立されていくのである。そして”たのもしい君たち”になっていくのである。

 以上のことは、いつの時代になっても、人間が生きてゆくうえで、欠かすことができない心がまえというものである。
 君たち。君たちはつねに晴れあがった空のように、たかだかとした心を持たねばならない。
 同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。
 私は、君たちの心の中の最も美しいものを見続けながら、以上のことを書いた。
書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。

(平成元年「小学校国語六年下」大阪書籍)
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by tikyuu_2006 | 2014-07-31 16:11 | 新しい文明の構想

気候と文明、人類の未来

気候と文明の歴史から、何を学ぶか
http://oilpeak.exblog.jp/22754410
生態学者A.ロトカは警告する、
「エネルギー豊富なとき栄えるはエネルギー最大消費の生物種、乏しいとき生存するは最小消費種のみ」

(1)気候と文明・気候と歴史
鈴木秀夫・山本武夫 (朝倉書店、絶版) 
古代の四大文明といわれるものが、いずれも今からおよそ5千年前に大河の流域に花開き、そしておよそ3千500年前に滅んだことは、よく知られています。ところで、なぜ4つなのか。大河といっても、たとえばなぜガンジス川ではなくインダス川なのか、なぜ揚子江ではなく黄河なのか。なぜアマゾン川ではなくナイル川なのか。そして、なぜそろって5千年前に興り、なぜいっせいに滅んだのか。滅亡の方は一応、民族大移動が原因とされていますが、ではなぜ至る所で同時に民族移動が起こったのか。これらの疑問に自信を持って答えられる人はほとんどいないでしょう。確かに中学や高校ではそこまでは教わりませんでした。こんな質問をする生徒は、間違いなく先生に嫌われるでしょうね。

大文明の興亡も、国家の盛衰も、それを担った人間とその社会の偉大さや愚かさを映し出すものであることは確かでしょう。しかし人間は、もしかしたら百年~千年単位の気候変動という、所詮人間にはどうすることもできない、というよりも、その社会の人間には予測することすらかなわない、自然の大きな営み、いや、気まぐれ(年平均気温にしてわずか±1~2度の変化!)に翻弄されているのか
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(2) 古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史
Brian Fagan (2004) The Long Summer: How Climate Changed Civilization
ブライアン フェイガン (河出文庫) [文庫]

地球上の全ての生命は、誕生以来約 40 億年の激変する地球劇場のドラマとして展開してきた。主として地軸の傾きや太陽活動の変化といった抗しがたい天文学的要因によって、過去 50 万年の間にもほぼ4回の長い氷期と短い間氷期のサイクルを繰り返し、現在は第 4 間氷期のほぼ末期である。人類はこの氷河と共に現れた。途中ミニ氷河時代を挟んでいるが、過去 1万5000年の間氷期はそれでも最も気候的に安定した時代であった。とはいえ詳しく見ると実は干ばつと大洪水の繰り返しの歴史でもあった。

 著者は冒頭で、バグダッドの南で繁栄した古代都市ウルの干ばつによる突然の崩壊と現代まで続くミシシッピ川の洪水との闘いを述べて、問題の所在を示している。そして過去二万年の第4間氷期の気候大変動がメソポタミア、エジプト、マヤ・インカなどの古代文明に与えた影響をそれぞれの残された間接的気候記録に基づいて評価し、現代都市文明の脆弱性に警告を発している。

いずれの古代都市のケースでも、もともと移動性の狩猟採集民が地域の温暖湿潤化によって農業生産を始めて定着し、都市文明を発展させ人口の増大をひきおこす。やがて必ず襲う寒冷化によって生産能力が低下し、過剰に増大した人口を支えきれず、都市が滅亡するとの例外の無い筋書きである。例えば 9~13世紀の5世紀間ヨーロッパは安定した温暖な気候に恵まれたが、南北アメリカ大陸は深刻な干ばつに見舞われ、筋書き通り北部では戦争が起こり、南部ではマヤとインカの大文明が崩壊した。しかし南カリフォルニアのチュマシュ族だけはこの大干ばつの時代を生き抜いた。その智慧は生産性を高める競争ではなく、相互依存を促進することであって、大陸内部の狩猟採集民と海岸の漁民との交易による富の分配と住み分けであったとのことである。

 この生き残り戦略は動物の天敵から逃れる戦略に通ずるものがある。草食性のカメムシとその天敵の捕食性カメムシとの関係では、捕食者が増大したときに被食者は繁殖率を上昇させて個体群を守るのでなく、むしろ低下させて捕食者の餌を減じて生き残ろうとする。地球劇場の激変するドラマの進行は何人も止めることは出来ないが、二酸化炭素排出規制など、それによる災害を少なくさせることは可能である。中でも最大の課題は地球規模の人口問題である。歴史上の古代都市文明の崩壊は、いずれも人口増大によって繰り返された人災である
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by tikyuu_2006 | 2014-07-30 21:05 | 新しい文明の構想