自民党の総裁選候補5名が抱負を語り、それをメディア、識者が評論する。これ一辺倒の連日の報道だが、ここで問われているのは
「国家の意思と社会の意識レベル」そのものかもしれない。
それは、政治家の思考レベルは国民の意識レベルを反映するもの、それをTV,新聞など報道が写し出している、政治は国民の意識レベルの鏡のようなものだからである。
物理学では境界条件と初期条件で解が決まるが、5人の候補、メディアから日本の置かれた立場、つまり境界条件がほとんど語られない。このためであろう、無い物ねだりとそれへのリップサービスのオンパレードとなる昨今である。
財政投資は疲弊した地方に欠かせない、経済成長、上げ潮路線、国民の目線の政治、格差是正、社会の安心安全なとどなるが、方向は一向に見えない。白けた気持ちになるのみ。
民主主義とそのようなもの、と言ってしまえばそれまでだが、それでは国が危ない。
そこで改めていうが、文明とは「人々にエネルギーと食料を供給する仕組み」のことである。それを
もったいない学会のキーワードで言えば、
「石油ピークは農業ピーク、そして文明ピーク」となる。この視点が5人の候補だけでなく、そとから批判する民主党、メディア、識者などに欠けている。これが候補者の熱弁、メディアの
連日の報道にもかかわらず、白けた気持ちとなる理由なのでは。文明の基本構造が今変わりつつある。
まず
グローバリゼーションの終焉である。石油減耗は内燃機関で動く現代の
運輸システムを直撃するから。そして
石油に浮かぶ現代農業を立ちゆかなくする。ならして1キロカロリーの食料エネルギーのために、10キロカロリーの石油を消費しているから。これが
地方の時代、地産地消の時代が来る、日本のPlanBをと主張する理由である。