経済学とは何か

特集:「2030年の日本経済」(中央公論2011年8月号)、
堂目卓生大阪大学教授、「日本の復興と未来:アダム・スミスの総合知に学ぶ」より

・・・・本来、「経済:Economy」とは「生活圏:Eco」に関する「法:Nomos」のことであり、生活圏を守るために無駄なく資源を配分する法則を意味する。生活圏を「人類全体の生活圏」、資源を「自然資源と人間労働」と考えれば、経済とは「人類全体の生活圏を守るための、無駄のない自然資源と人間労働の配分法則」ということになる。

さらに経済成長とは、異時空間における無駄のない資源配分によって、生活圏が、より安全で快適なものになることを意味する。

原発事故によって広大な地域の生活圏が脅かされ、膨大な量の自然資源と人間労働が投入されている現在の状況を見れば、原発事故は、私たちが効率を求めてきたせいで起こったのでなく、むしろそれを真剣に求めてこなかったせいで生じたといえる。

今後は人類の生活圏にとって真の効率とは何かが追求されるべきであり、経済成長の中身が問われるべきである。国内総生産GDPが増大することは、雇用を増大する点で望ましい。 しかし、増大したGDPの中身は何なのか、それは本当に私たちの「心の平静」の基盤である生活圏を守ることに役立っているのか、見えないところで将来高くつく危険を冒していないのか。これらの問題が、社会構成員全員によって、これまでより厳しく問われなければならない。・・・・

地球科学者である私の、腑に落ちる言葉でした。
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by tikyuu_2006 | 2012-07-21 02:19 | 新しい文明の構想
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