経済危機、恐慌を回避するには、と様々な評論家、識者の「博識」がメディアをにぎわす。いわく
「温暖化産業、新エネルギー、環境技術」で景気を浮揚させよう、などである。
最近、このような
「わかったつもり」の話に、「メタンハイドレート」がある。日本周辺海底下の地層に無尽蔵のメタンがあるというのだが、これは「資源の質」が考慮されていない。だが毎年多額な税が投入される。脱石油の切札とする識者もいるが、
資源というには質がきわめて低くすぎる。
EPRからみて問題となりそうにない。当初期待されたメタンハイドレート層下の「フリーガス」は無かった。その後、ポンプで地下水をくみ上げる減圧法が試され、08年には連続6日間の成功というが、激しく自噴するガス田とはまったく違うもの、
「資源は質がすべて」と思うべきである。
太平洋戦争の末期、神風が吹くと言う幻想があった。それに似ている、溺れる者、わらをもつかむ、その
「現代の藁の一つがメタンハイドレート」のようである。あるいは道路に代わる、新たな公共事業投資というべきか。